Ep.10_神野の悪夢 ページ20
「A、コンプレス。また眠らせて仕舞っとけ。
ここまで人の話聞かねーとは…逆に感心するぜ」
呆れた様子で部屋に戻ろうとする死柄木。
コンプレスは仕方ない、と息をつき、爆豪は「聞いてほしけりゃ土下座して死ね!」と相変わらず。
Aが"個性"を使って、爆豪が暴れる前に眠らせようとした時。
爆豪の背後にある扉が二回ノックされた。
かと思うと、
「どーもォ、ピザーラ神野店ですーー」
は?
そう零す間も与えられなかった。
バーが突如破られ、レンガ調の壁の破片が飛散する。
「黒霧!ゲート…」
「先制必縛 ウルシ鎖牢!!」
一瞬にして、移動手段も奪われた。
彼らを拘束した木を荼毘が燃やそうとするも、グラントリノの蹴撃が彼の意識を刈り取る。
「!!荼毘…!!」
流石に切羽詰まり同居人の名を呼ぶA。
成年にしては細薄いその体も、身動きを封じられてしまっていた。場慣れしていないせいで、"個性"の発動も遅れた。
「もう逃げられんぞ敵連合…
何故って!?
我々が来た!」
「オールマイト……!!まさかタイミング示し合わせて…!」
バーの床に倒れ込んだコンプレスが仮面の下で眉根を寄せる。
脳無格納庫すら抑えられてしまっているらしく、死柄木が呼んでもあの怪物共がこの場に現れる気配はない。
「おいたが過ぎたな。
ここで終わりだ、死柄木弔!!」
「………終わりだと…?
ふざけるな…始まったばかりだ。
正義だの…平和だの…あやふやなもんでフタされたこの掃き溜めをぶっ壊す…
仲間も集まり始めた。
ふざけるな…ここからなんだよ……」
オールマイトを睨みつける剥製の下の目には、もう癇癪じみた色はない。
だがそれでも、このままだと多勢に無勢であることは変わりない。
「言ったろ。大人しくしといたほうが身の為だって。
引石健磁。
迫圧紘。
伊口秀一。
渡我被身子。
分倍河原仁。
もう逃げ場はねえってことよ」
死柄木と荼毘、Aの素性はヒーロー側に知られていない様子だった。
荼毘は書類上死んだことになっているし、死柄木とAはAFOが直々に経歴、戸籍を抹消したのだ、分かるはずもない。
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篠瀬(プロフ) - 金爽さん» こちらこそ、読んでいただき、コメントもくださりありがとうございます😆そう言っていただけると本当に嬉しいです!! (4月1日 8時) (レス) id: e526e5a105 (このIDを非表示/違反報告)
金爽(プロフ) - あ、、さ、さいこう。ありがとう、ござい、ます。 (4月1日 0時) (レス) @page35 id: 39dbcee998 (このIDを非表示/違反報告)
篠瀬(プロフ) - ありがとうございます!とっても励みになります!!もっと面白い話をお届けできるよう、これからも頑張ります!! (3月27日 10時) (レス) id: e526e5a105 (このIDを非表示/違反報告)
本好き - 面白かったです(^o^) 更新頑張って下さい! (3月27日 9時) (レス) @page25 id: 6183cd2648 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:篠瀬 | 作成日時:2024年3月11日 11時