・ ページ6
「ヴィンセント…みんな…！」
先に戻っていたはずの彼らとの再会に、ノーマンは戸惑いつつも心強く感じる。
「すまねえボス、俺達…指示守れなくて」
「ボスが心配で…ごめん」
「馬鹿！もし僕が死んでいたら…せめてもっと安全な場所で…」
心の底では嬉しいくせに、部下には素直になれないノーマン。そんなヘタレボスを有能副官が遮る。
「ボスは…すぐ追いかけると言った。だから待っていた」
ヴィンセントの言葉に、自分がそう言っただけにノーマンは黙り込む。
「女王は斃したんだな」
「ああ、死んだ」
ノーマンの一言で、それまで緊張感を帯びていたΛ組の表情が明るくなった。
そこへ、
「いた！」
オリバーとザック、ジリアンとナイジェルに加え、途中までAと共に来ていたヴァイオレットが、馬に乗って走ってきた。
その様子にただならぬものが感じられる。嫌な予感が、背筋を駆け抜けた。
「大変だ。みんな…アジトが…！」
「真っ先に知らせに行ったけど、遅かった…！既に襲われていた。
別働隊だ。他にも武隊が複数いたんだよ。確認できた限り、敵兵の総数は約2000」
ヴァイオレットが、疲弊仕切った様子で話す。
「みんなは？」
「奴らに連れ去られた。見張りの連中も全員…一人残らず」
「どこに…？」
「アジトで待ち伏せていた鬼がいたから吐かせたわ。」
〈脱走者共は＿＿〉
「みんな今"移送"されているの。
食料として、処理されるために。ここから一番近くて守備も堅固な高級農園…GF農園に」
「成程…GFならイヴェルクの管轄下。脱走者全てを女王一人に献上するのに他貴族の目から隠しやすい…」
「いや、そんな場合ですか!?王兵2000ですよ？」
「誅伐兵のおよそ半数…」
王都襲撃時に、ノーマン達が場内で捌いた兵数のおよそ7倍だ。
ただあの時はギーランがいた。今はもうそのような…鬼にぶつける鬼の勢力もいない。
「対するこっちはわずか十余人…」
しかも手負い。最大戦力のΛ3人が欠けた状態だ。
それで救う？
それだけの兵に囚われた何百もの仲間を…
「どうすれば……」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 108人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
篠瀬(プロフ) - 弓月有無％さん» コメントありがとうございます😊たくさん書いてくださってとっても嬉しいです！番外編、楽しんでいただけたら幸いですが、全然更新できてなくて申し訳ないです…これからも頑張りますね😍 (4月11日 20時) (
レス) id: e526e5a105 (このIDを非表示/違反報告)
弓月有無％(プロフ) - 完結おめでとう御座います！！何度も読み返しており面白く、完結後もまた、読み返したいなと思います！本当に素敵な物語でかっこいいストーリだと思いました！番外編の方も楽しませて頂きます。是からも応援しております、無理せず自身のペースで頑張って下さい！！ (4月5日 11時) (レス) @page26 id: 1ab55170b6 (このIDを非表示/違反報告)
篠瀬(プロフ) - 美羽さん» めっちゃ嬉しいです！！ありがとうございます😆 (4月1日 11時) (レス) id: e526e5a105 (このIDを非表示/違反報告)
美羽 - めっちゃ面白かったです！！ (4月1日 11時) (レス) @page26 id: f695b89957 (このIDを非表示/違反報告)
篠瀬(プロフ) - ひめなさん» 本当にありがとうございます！！楽しみにしてくださってる方がいると番外編も頑張れます！！ (4月1日 8時) (レス) id: e526e5a105 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：篠瀬 | 作成日時：2024年1月6日 10時
