・ ページ5
そう言ってくれたムジカに益々気持ちが溢れ、エマは思わず彼女を抱きしめる。
「ありがとうムジカ…ありがとう…！」
そして、先程から何も言わないソンジュにも、勿論抱きついた。
「ソンジュもありがとう。
この2年、いろんなことがあったよ。色んな鬼も見た。ほんの少しだけど。
鬼について。
自分たちについて。
食べるってこと。命ってこと。
命を奪うってこと。
いっぱいいっぱい考えたよ。
"死"についても。
家族を殺されるのも、食べられるのも絶対嫌。私自身もそうだけど。
想像したの。
もし、私が死んだらね。
ソンジュとムジカになら、食べられてもいいって思った。
鬼を殺したくないって思えたのは、あの時二人に出会えたから。今の私が在って、ここまてま来られたのも。
ありがとう。たくさん、ありがとうございました」
・
「急ごう、アジトへ！」
ソンジュに教わった王都からの抜け道。そこを、全速力で5人は駆ける。
元いた王兵が4000…半数でも2000。加えて、女王は〈あやつ〉といった。
「ああ。女王の言葉で確信した。今王兵を動かしているのは、ラートリー家現当主ピーター・ラートリーだ」
彼には"ミネルヴァ"の足枷があったはずなのに。決死の覚悟で女王に全て話し、そして賭けに勝ったのだろう。
「奴らアジトの場所は？」
「勿論知らないよ。＿＿＿だけど」
〈逆だ。
奴らが残した痕跡から正規に導き出せる奴らの根城の位置と、逆方向を探せ〉
「奴ならやり得る」
・
ギルダやドン、ハヤトらに加え、彼らと行動を共にしていたというアイシェ＿＿鬼に育てられたという少女＿＿と王都内で合流できた後、アイシェが連れていた犬3匹を戦闘にアジトへの道のりを進む。
その道すがら、ある大樹の影から、見知った声がノーマンを呼んだ。
「ボス！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 108人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
篠瀬(プロフ) - 弓月有無％さん» コメントありがとうございます😊たくさん書いてくださってとっても嬉しいです！番外編、楽しんでいただけたら幸いですが、全然更新できてなくて申し訳ないです…これからも頑張りますね😍 (4月11日 20時) (
レス) id: e526e5a105 (このIDを非表示/違反報告)
弓月有無％(プロフ) - 完結おめでとう御座います！！何度も読み返しており面白く、完結後もまた、読み返したいなと思います！本当に素敵な物語でかっこいいストーリだと思いました！番外編の方も楽しませて頂きます。是からも応援しております、無理せず自身のペースで頑張って下さい！！ (4月5日 11時) (レス) @page26 id: 1ab55170b6 (このIDを非表示/違反報告)
篠瀬(プロフ) - 美羽さん» めっちゃ嬉しいです！！ありがとうございます😆 (4月1日 11時) (レス) id: e526e5a105 (このIDを非表示/違反報告)
美羽 - めっちゃ面白かったです！！ (4月1日 11時) (レス) @page26 id: f695b89957 (このIDを非表示/違反報告)
篠瀬(プロフ) - ひめなさん» 本当にありがとうございます！！楽しみにしてくださってる方がいると番外編も頑張れます！！ (4月1日 8時) (レス) id: e526e5a105 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：篠瀬 | 作成日時：2024年1月6日 10時
