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「じゃあ決まりだね。
あと少し、やることを全部片付けたら、必ずここに戻ってくるから」
涙を拭うイザベラ達に、束の間ながらエマらの緊張は解かれ笑顔が浮かぶ。
もちろん、イザベラやリリーをはじめとしたシスター達も同様だ。
「待ってるわ。
「うん。すぐ戻る」
いってきます、と手を振るエマの横で、GFの外で待機していたシスロからの通信に不穏な影がよぎった。
「ボス！王兵の動きがおかしいんだ、奴らことごとく持ち場を離れて外橋の方へ向かってる…！！」
援軍だ！
ピーターからの指示が途絶えた今、鬼達は自由に動けてしまう。
「早く逃げましょう！？」
焦るハヤトらに、シスターの一人＿＿金髪のマチルダが手にしたタブレットから朗報を得た。
「待って！これを」
マチルダがエマらに見せたそれからは、ザザ、と音質は悪いものの
「通達、全国民へ王都から伝令＿＿＿＿」
「＿＿＿農園廃止だ！！」
その場にいた全員に、思わず耳を疑わせた民衆から上がった宣言。
「新時代万歳！！新王！ムジカ様万歳！！」
歓喜に満ちた混乱が食用児らの間を駆け抜けた。
「ムジカ…！！生きてた！」
「邪血が広がる！鬼たちも滅びずに済む！」
「いや、それどころじゃない…農園廃止…」
農園が、なくなる＿＿＿＿
全食用児、自由だ！！
ギルダとアンナ、Aとリリーは抱き合い、ノーマンとレイは互いに拳を固く握った。
イザベラ達は再び涙で目元を濡らし、イマイチ状況把握していないアダムも、喜んでいる皆を見てなんとなく嬉しくなった。
そして彼らは、すぐに走った。
自分たちを待っていてくれた、弟妹の元へ。
「ただいま、フィル！！」
〈待てるよ、僕。だから置いてって〉
そう言ってくれた、弟の元へ。
「エマ…みんな…！おかえり！！」
『たくさん、待たせたね。ごめんね、フィル』
「ううん！ううん！来てくれるって、信じてた！」
会えなかった期間の埋め合わせをするように、皆でぎゅっとハグし合う。
「辛かったろ。ごめんな、ありがとうな」
きっと、自分たちと同じ思いもさせてしまっただろうから。
ずっと怖かったであろうこの子に、やっと、もう大丈夫だと言ってやれることが嬉しかった。
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篠瀬(プロフ) - 弓月有無％さん» コメントありがとうございます😊たくさん書いてくださってとっても嬉しいです！番外編、楽しんでいただけたら幸いですが、全然更新できてなくて申し訳ないです…これからも頑張りますね😍 (4月11日 20時) (
レス) id: e526e5a105 (このIDを非表示/違反報告)
弓月有無％(プロフ) - 完結おめでとう御座います！！何度も読み返しており面白く、完結後もまた、読み返したいなと思います！本当に素敵な物語でかっこいいストーリだと思いました！番外編の方も楽しませて頂きます。是からも応援しております、無理せず自身のペースで頑張って下さい！！ (4月5日 11時) (レス) @page26 id: 1ab55170b6 (このIDを非表示/違反報告)
篠瀬(プロフ) - 美羽さん» めっちゃ嬉しいです！！ありがとうございます😆 (4月1日 11時) (レス) id: e526e5a105 (このIDを非表示/違反報告)
美羽 - めっちゃ面白かったです！！ (4月1日 11時) (レス) @page26 id: f695b89957 (このIDを非表示/違反報告)
篠瀬(プロフ) - ひめなさん» 本当にありがとうございます！！楽しみにしてくださってる方がいると番外編も頑張れます！！ (4月1日 8時) (レス) id: e526e5a105 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：篠瀬 | 作成日時：2024年1月6日 10時
