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数秒後、何を思ったか、ピーターはふと顔を上げ、憑き物が落ちたように笑った。
「殺せばいいのに、共に生きようなど…馬鹿共め。
どこへでも行け、好きにしろ。お前たちの勝ちだ。
だが一つ覚えておけ。
なぜなら、
やれるものならやってみろ。
そこで言葉を区切り、ピーターは仕込み刀を手に取った。
まず動いたのはレイだった。
銃とはいえ、この近距離では長物は不利だ。
武器を取ったピーターに一番近い位置にいるAを危惧し、ピーターがナイフを振り上げる前に彼女を抱きすくめた。
ずっと変わらない、華奢で頼りない体だった。
だが、レイが再びピーターの方へ視線を向けた時、そのナイフの切っ先は彼自身の首元に向かっていた。
「待て＿＿＿！」
「ピーター！！」
レイとエマの声。
それから、銃声。
3つの音が、明かりの乏しい廊下で混ざり合った。
ピーターが気づいた時には、彼が手に持っていたはずのナイフは、コンクリートの床を硬質な音を立てて滑っていた。
「人使いが荒すぎるぞ、A」
そこには、アンドリューが一人、怪我一つ無い様子で立っていた。
彼がピーターの手元を狙い、見事ナイフに弾丸を命中させ自 殺を防いだのだ。
『やっと来たね』
レイの腕の中で、Aが満足そうにその唇に笑みを結んだ。
「…全部、お前の仕業か？」
蘇る先刻の違和感。
ピーターが仕込んだ彼の位置の偽映像を鵜呑みにし、そのままノーマンらに伝えたA。
自らは捕まったが、結果的にはオリバー達が彼を捕えることに繋がった。
今考えるとおかしい。
Aが
ピーターを誘ったとしか考えられない。
そして今。
明らかに彼女とアンドリューは繋がっていた。
ピーターがナイフを仕込んでいることも、自 殺を図るのも、まさか全てお見通しなのか？
『いや？彼がナイフ出した時は普通に焦ったよね』
…どこまでが計算で、どこからが偶然なのか。
全く、分からない奴である。
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篠瀬(プロフ) - 弓月有無％さん» コメントありがとうございます😊たくさん書いてくださってとっても嬉しいです！番外編、楽しんでいただけたら幸いですが、全然更新できてなくて申し訳ないです…これからも頑張りますね😍 (4月11日 20時) (
レス) id: e526e5a105 (このIDを非表示/違反報告)
弓月有無％(プロフ) - 完結おめでとう御座います！！何度も読み返しており面白く、完結後もまた、読み返したいなと思います！本当に素敵な物語でかっこいいストーリだと思いました！番外編の方も楽しませて頂きます。是からも応援しております、無理せず自身のペースで頑張って下さい！！ (4月5日 11時) (レス) @page26 id: 1ab55170b6 (このIDを非表示/違反報告)
篠瀬(プロフ) - 美羽さん» めっちゃ嬉しいです！！ありがとうございます😆 (4月1日 11時) (レス) id: e526e5a105 (このIDを非表示/違反報告)
美羽 - めっちゃ面白かったです！！ (4月1日 11時) (レス) @page26 id: f695b89957 (このIDを非表示/違反報告)
篠瀬(プロフ) - ひめなさん» 本当にありがとうございます！！楽しみにしてくださってる方がいると番外編も頑張れます！！ (4月1日 8時) (レス) id: e526e5a105 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：篠瀬 | 作成日時：2024年1月6日 10時
