Episode54 ページ6
リリー…と顔を覆って嘆いているジェームズを背に、彼女はベッドサイドを離れる。そこへ、
「リリー！」
背後から、ジェームズがリリーへ大声を出した。
エバンズ呼びだったのがリリーへ、いつの間にかちゃっかり変わっている。
「ありがと、試合見に来てくれて」
赤毛を揺らして振り向いた彼女に、ジェームズは先程のような笑顔で言う。
「かっこいいとこ、見せらんなかったけど」
鮮やかな緑の瞳に、ハシバミ色の快活な視線が映った。
リリーは少し頬を染め、
「…せいぜい、はやく直しなさい」
それだけ言って、医務室を後にした。
私もそれに従いていく。
「まったくいつも通りじゃないの。」
自室へと戻る道すがら、リリーはそう呟いた。
言葉面は刺々しいが、彼女の表情や声の端々からは安堵の色が見受けられる。
『…………………………………………っすぅぅーーーー…………………』
手で両目を覆い、私は天を仰ぐ。
分かってはいた。
分かってはいたよ。
「…A？」
首を傾げ訝しむリリーに、私はもう一度深呼吸を繰り返し、
『そうだね』
とだけ答えた。
『…ごめんリリー。先行ってて』
顔を見せないまま、私はリリーにそう告げる。
「？いいけど、どうして？」
『私……』
『ちょっとこの学校に軽音部作ってくる』
「……………応援してるわ」
ありがとうリリー。背中を押してくれて。
アルバスに許可を貰えたら、私はボーカルになって君のことを歌詞にするよ。
君のー、運命の人は僕じゃない、ってね。
辛いけど否めない。でも離れがたいのさ……。
くっ…………グッバイッ！
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篠瀬(プロフ) - mikittyさん» 楽しみにしてくださっている方がいらっしゃると頑張れます！コメントありがとうございます😊 (4月17日 18時) (
レス) id: e526e5a105 (このIDを非表示/違反報告)
mikitty(プロフ) - また更新されるのが楽しみです！ (4月6日 18時) (レス) id: 75972ecbb8 (このIDを非表示/違反報告)
篠瀬(プロフ) - コメントありがとうございます☺お返事遅くなってしまってすみません💦お話のお誘い、とっても嬉しいのですが、私自身ボードについてなどよく分かってなくて…💦すみません🙏 (2月15日 18時) (レス) id: e526e5a105 (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - 篠瀬さん» ✉️。こんにちは、とても面白いですね！もしよろしければ一緒にボードで会話しませんか？お返事お待ちしています、更新応援してます💖 (1月8日 14時) (レス) id: c4b8377817 (このIDを非表示/違反報告)
篠瀬(プロフ) - あまねさん» わたしもあなたのこと大好き。コメントありがとうございます☺☺ (10月9日 19時) (レス) @page9 id: e526e5a105 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：篠瀬 | 作成日時：2023年7月17日 9時
