Episode65 ページ17
彼と自分の瞳を合わせ、趣味が悪いとは承知しながらも記憶の中に失礼する。
〈レギュラス！！なんでアンタが……〉
〈"クラウチ"、悪いけど、僕は僕で決めたんだ〉
バーティの記憶の中、レギュラスがもどかしそうに言う。
見ている方が痛ましいくらい痩せて、隈もできていた。
一方のバーティも、親友であり頼れる先輩だったレギュラスに「クラウチ」と呼ばれ、拒まれたことに動揺を隠せないまま泣きそうな顔をしている。
それ以前の記憶を覗こうとした時、意識が離れていた現実で、耳が微かに保護呪文を捉えた。
「プロテゴ！」
気づけば、バーティの前には障壁ができていて、セブルスの杖が私に向いている。
「聞きたいことがあるなら僕に聞けば良かっただろう、ヒイラギ」
バーティの頭の中から私が強制退場されたことを確認して、やっとセブルスが杖をおろしてくれる。
はあ〜…とため息もつかれてしまった。
『セブルスとレギュラスって仲良いんだ？』
「…ざっと事情を知っている程度だが」
セブルスがそう言う時はほぼ全て把握してるんだよね。私知ってる。
『でも今のでなんとなく分かったよ。じゃあレギュラスの顔だけ見たら私帰ります』
・
「…何の用ですか」
『散髪』
「何も無いなら帰って………え？？」
『だから散髪』
「……はあ。」
セブルスとバーティへの言葉通り、顔を見るだけのつもりだった。
そしてレギュラスの部屋の扉を開けたはずだった。
のに、出てきたのが長髪の機嫌悪そうな美少年だったから私仰天してしまいまして。
ぶっちゃけシリウスかと思った。
レギュラスがあの兄貴に似ていることは認めるが、やはり髪型まで寄せている(多分不本意)となると話は別だ。
『今の君、シリウスにそっくりだよ？』
「カットでお願いします」
検知不可能拡大呪文をかけておいたポケットから、ハサミや鏡と共にティーセットを取り出す。
それらを浮かせておき、訝しむレギュラスの口にスコーンを突っ込んだ。
「な"、に…するんですか！！」
ゲホゴホむせるレギュラスに、クッキーはまずかったかと一人反省会。
次からはもっと乾燥していない物にしよう。
『ごめんね、マドレーヌにしようか』
「そういうことじゃない」
右半分の髪がまだ長いままなのも忘れて、レギュラスが振り返って不平を言う。
いつもの調子が戻ってきた気がする。
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篠瀬(プロフ) - mikittyさん» 楽しみにしてくださっている方がいらっしゃると頑張れます！コメントありがとうございます😊 (4月17日 18時) (
レス) id: e526e5a105 (このIDを非表示/違反報告)
mikitty(プロフ) - また更新されるのが楽しみです！ (4月6日 18時) (レス) id: 75972ecbb8 (このIDを非表示/違反報告)
篠瀬(プロフ) - コメントありがとうございます☺お返事遅くなってしまってすみません💦お話のお誘い、とっても嬉しいのですが、私自身ボードについてなどよく分かってなくて…💦すみません🙏 (2月15日 18時) (レス) id: e526e5a105 (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - 篠瀬さん» ✉️。こんにちは、とても面白いですね！もしよろしければ一緒にボードで会話しませんか？お返事お待ちしています、更新応援してます💖 (1月8日 14時) (レス) id: c4b8377817 (このIDを非表示/違反報告)
篠瀬(プロフ) - あまねさん» わたしもあなたのこと大好き。コメントありがとうございます☺☺ (10月9日 19時) (レス) @page9 id: e526e5a105 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：篠瀬 | 作成日時：2023年7月17日 9時
