第63話「怒る中原中也(後編)」夢主 ページ16
「中也さん、お待たせしま……え、あ、ソル?って、ストーップ!」
私の制止を待たずに、中也さんの華麗な蹴りはソルの顔に決まっていた。
「……中也さん。仲間内で戦うのは……どうでしたっけ?」
「……命令じゃない時は厳禁。」
「善くできました。じゃあ何でしたんですか。」
「……悪ぃ。」
気を失っているソルをベットに寝かせ、中也さんを正座させて私は仁王立ちで怒る。
……孤児院を思い出すな。
悪戯したちびっ子をよくこうやって怒ったものである。
……あと最近は太宰さん。
「う、痛……って、あ、え!?中原幹部!?いろは、一体この状況は……!?」
「ソルはちょっと黙ってる!まず、何で中也さんはソルに蹴りを入れたんですか!しかもその上完璧な型で!莫迦ですか!?太宰さんなんですか!?」
「何でって……見張りの奴らからソルが手荒に連れ帰ったって聞いたからに決まって……おい!誰が青鯖だ!いくらいろはでも手前ェぶッ殺す!」
「やれるものならやってみてください!!」
「あ、あの……僕はもういい……というか、全然気にしてないし、蓆ろ僕が悪かったと思ってるからもう喧嘩はやめてくれないかな……。」
「煩い、ソル!」
「煩ェ、ソル!」
おろおろと、私達を嗜めるソルに、私達は声を揃えて噛みついたのだった。
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作者名:業猫 | 作成日時:2019年6月13日 11時