【ONE PIECE】自由を求めて～旅立ちと新たな出会い～ (ページ28)

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"ほいっ"

"･････何、この布？"

"何って、おめぇ見聞色の覇気鍛えてぇんだろ。これで目隠ししてまずは、ワニかイノシシらへんでも獲ってこい"

"！？獲ってこいって、視界塞がってたら何もできないじゃん。ていうか、殺られちゃうよっ"

"修行だ、修行。目で見るんじゃねぇって言ったろ？目隠しでできるようになったら、次は耳栓だ。あ、あと森ん中目隠ししても歩けるようになれよ"

"････････････"

ポカーーと口を開けて呆然としながらジャンを見送ったのは今日の朝のこと

『無茶苦茶だ、ジャンのやつ。説明が大雑把過ぎる』

現在、
ブツブツと文句を言いながら、森の奥に足を進めていた

『こんなんで、ホントに修行になんのかな･･･』

不安そうに白い布を見つめながら歩いて行くと、ガサガサと揺れた草むらからいつもよりは小さめのイノシシが出てきた

イノシシもこちらに気づき警戒し始め、

『･･････よし』

目隠しをすると案の定真っ暗で

―うわっ、ホントなんにも見えない。これで森ん中歩けって無茶だろ･･･。えっと確か、イノシシはこの五メートル先くらいに･････

と思っていると

ドシｯドシｯドシｯ

『えっ』

ドンッと鈍い音をたてて、強い衝撃がはしった

『いっつ、、、な、何？イノシシっ！？』

その後も、何やら向かってくる音を聞きながらも突進され久々にイノシシにボロボロになるまでやられた

.

.

『･･･････あま、かった』ドサッ

イノシシに突進され続けた後、オオカミに追いかけ回され、落ちた川にいたワニに喰われかけ今までで一番散々だった

ギュルギュルギュル

『････････今日の晩飯、ない』

仰向けになりながら、暗くなった夜空を見上げて今日の散々な結果を振り返った

『今まで簡単に獲れてた動物も目隠ししたら全然ダメだったなぁ･･･』

『やっぱ無理なのかな････』

"おまえは、何も守れやしないんだよ"

『････････････』

.

.

.

ウィンディは次の日も

そのまた次の日も

ジャンの帰ってくるまでの三ヶ月

目隠しをしながら森へと足を運び、

始めはボロボロになりながらも

着実に力をつけていき

耳を塞ぐまではいかないものの

目を閉じながら狩りをできるまでに成長したのであった