検索窓
今日:2 hit、昨日:4 hit、合計:13,399 hit

とある昔の話 ページ14

これは、昔”私”が体験した不思議な夢の話だ。




「・・・ここ、どこ?」

私が小さいころ見ていた夢、かどうか定かではないけど。
寝たら自分の知らない場所にいることがあった。

そこは何時も薄暗く、月しか明かりがない場所で。
幼い私はいつもビクビクしながら冷たい廊下を歩いていた。

「誰かいるの?」

しばらく歩いて、大きな扉がある。
その前に立つといつも聞こえるんだ。誰かの泣き声が
__その日は意を決して声をかけたみた


「だ、誰……?」

「わたしはA。
 あ、あなたのおなまえは?」

その今なら見覚えのある少年は”敦”と答える。
敦は私におびえた目を向けるので昔の私は大層困った

「いつも、泣いてるの、君なの?」

「う、うん。
 ……院長先生が、怖くて」

弱々しく泣く彼が痛々しくて見ていられなかった
だから私はこう云ったのだ。

___友達になろう____


「ぼ、僕でいいの?」

「あつしがいいの。わたし、あつしと友達になりたい」


その日が始まりだった。
それから、夢を見る日はいつも敦と遊んだ。
引っ込み思案だった私にできた初めての友達だったから
とても、とても嬉しかった。

行くのはいつも夜だったから静かにこっそりして
本を読んだり、話し合ったり。
そんな些細なことしかできなかったけど、楽しかった。


だから多分、あの人も死なずに済んでるんだろう。


まあそれは置いておくとして。
数週間経ったときに、ばいばいしようとした敦に
いきなり名前を呼ばれた。


「ばいばい、また明日ね」

「……Aちゃん。」

「なあに?」






「Aちゃんと、ばいばいしなくていい時、来るかな」

続き→←そのうち作りたいやつ一部まとめ



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.1/10 (10 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
31人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:露西亜帽 | 作成日時:2018年6月4日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。