侑の隣におりたいねん (ページ11)

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侑side

ガラガラと体育館のドアが開く音がする

ああ、帰ってきたんか、

どないやった？大丈夫やった？

そう言いたいのになんでか言えん

『あ、アランさん私の事運んでくれました？？？』

そっか、アイツは誰が運んだか知らんのやったな

体育倉庫から出て普通に話すきっかけを、

そう思ったんに、

「北さん、」

ボソッと一言発しただけになった

別にええやんな、誰が運ぼーが

なんで俺がこんなイライラしてんねん

Aが少し顔をしかめたのがわかる

『あ、運んでくれたんですよね、
ほんまごめんなさい、ありがとうございます、』

北さんにお礼してるA、

北さんが聞き捨てならない言葉を発した

北「ええって、俺がしたくてした事やねんから」

やっぱただ助けたんとちゃうかった

“俺がしたくてしたこと”

あー、あの顔のAは絶対気づいてへんけど

北さんAのこと＿＿＿＿＿＿＿＿＿

ﾁｯ

Aには聞こえとらんけど不意に出た舌打ち

北さんから見られる、心を見透かされとる気がする

負けたくなくて俺も目をそらさなかった

なんでやろ