3話 ページ4
施設での暮らしは永遠じゃない
12歳になるまでには皆里親を手配され
巣立っていく
それもまた 慣例
『コニー』
コニー「A、どう?可愛い?」
今日はコニーがここから旅立って行く日だった
とてもおめでたい事だけれど、やはり別れというものは辛い。
何年も一緒に暮らしてきたのだから。
くるりとコニーは一回転する。
金髪の髪の毛とスカートが揺れた。
彼女は嬉しそうな顔でこちらを見つめた。
『うん、とても可愛い』
コニー「!!ありがとう!!」
『わっ…』
抱きついてきたコニーをよろけながら抱きしめ返す。
背中をとんとんと叩いてあげれば、彼女は抱きしめる力をより強める。
ツー
自分の首筋に1つの水滴が落ちた。
コニーのものだ。
彼女もこんなに嬉しそうに見えて、本当は寂しくて仕方がないんだろう。
『コニー、おめでとう
でも本当は、行って欲しくないって思ってる』
コニー「ぅん」
か細い声で返事をした彼女は涙で顔がぐしょぐしょだ。涙をハンカチで拭けばコニーはまた笑顔になった。
『行ってらっしゃいコニー。
大丈夫、同じ地球にいる限り、どこにでも会いに行けるから。』
逢いに行くね
そう背中を押してやれば、きっと、
彼女は、幸せなんじゃないだろうか。
2人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:樋口 | 作成日時:2018年12月28日 21時