【約ネバ】低身長の悩み (ページ3)

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2話ページ3

ママ「惜しいわA。フルスコアまで後7点、今日はとても良かったわね。」

『それは良かった。昨日夜更かししたかいがあったよ。』

私はフルスコアを取ったことがない。
いつも最後の最後で間違える。

だから昨日は勉強をしていたというわけだ。

テストが終わり自由時間。

じゃんけんが終わったようで皆の元へ向かう。

『今日はノーマンが鬼なんだね』

レイ「今日も全滅だろうな。お前も早く行ってこい。」

『わっ！もう…乱暴だな』

私の背中を押した彼はレイ。
一言で言えば…年相応。

口数は他の兄弟に比べれば少ない。

エマ「よし、今日は勝つ！！」

彼女はエマ。一言で言えば…オロナミンC。
いつも元気すぎてついていけない。

ノーマン「OK、数えるよ」

その言葉を合図に皆は走り出した。

私もその後に着いていく。

ギルダ「なんだかノーマンが鬼だとドキドキするわね。」

『あぁ、緊張するよね』

ギルダ「もしかしたらもう後ろにいたりして…」

瞬間、いつも感じている優しい匂い。

後ろから手が伸びてくる。

避けなきゃ。

『あっぶな、てか、本当にいるんかい』

ギルダ「っっ！！！」

ノーマン「さすがA、反射神経は化け物並だね。これは予想外。」

ギルダは涙目でこちらを見ている。

…ごめんね。
間一髪で避けて全速力で駆け出した。
まだ生き残っている人を探す。

一緒にいればそりゃあ、自分が逃げれる確率は高くなる。

木に登って辺りを見回す。

あんな所にノーマンが…。

ん？ノーマン？

はやすぎるだろ

『うわっ、なんでバレた。』

ノーマン「木を登った痕跡があったよ。コケが落ちていた。それも新しいね。
君は木登りがハウス1得意だし、跳躍力もある。絶対にいると思ってたよ。」

はい、タッチ

化け物はどっちだっていうんだ。

にこにこと笑う彼が怖くて仕方ない。

ドン「Aも捕まっちまったのか！！」

ナット「やっぱ違ぇな、あの3人は
勉強も運動も異様に飛び抜けてるもんな」

『……』

ギルダ「そうね」

「中でも断トツの頭脳を持つ天才ノーマン」

「その天才と唯一互角に渡り合える博識で知恵者のレイ」

「抜群の運動神経と驚異的学習能力で常に他二人に追随するエマ」

ナット「マジ何食ったらああなるんだよ！！」

『食べてるものは一緒だと思うけど』

ドン「要するに施設が生んだバケモン！！」

常人は常人の戦い方がある。

そうして、彼はノーマンに勝負を挑んだ。