BITTER&SWEET -CHANGMIN (ページ13)

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ココアな唇ページ13

チャンミンは日本と韓国を行き来しながら仕事をし、時間があればカフェに行った。

外の照明が消えていても、店の中に灯りがついていれば必ず立ち寄った。

Aは快くチャンミンを招き入れカウンター越しに話しをした。

Aもその時間を楽しみにしていた。

2人の会話は日を重ねるごとに増えていった。

Aがチャンミンを呼ぶとき[シムさん]から[チャンミン君]に変わっていった。

そんなある日、いつもの様に閉店後の店内でコーヒーを飲んでいたチャンミンにAがカウンターの中でココアを飲みながら話し出した。

｢初めてチャンミン君がここに来たとき、ちょっと無愛想で怖かったのよ｣

｢無愛想ですか？僕は人見知りなんです｣

｢それにね何か… うつ向いてて秘密めいた感じだった｣

｢そうですか？でも誰にでも秘密の1つや2つはありますよ｣

｢そうねぇ…あっ！私にも秘密があるの｣

そう言いながら、Aはカウンターから身を乗りだし、ないしょ話をする様にチャンミンの耳元でそっと小さな声で言った。

｢実は…私…コーヒーが飲めないの。だって苦いんだもん｣

そしてチャンミンの耳元から離れるとクスッと笑った。

チャンミンはAの笑顔が、しぐさが、とても可愛くて愛しくて無意識にAの頬を両手で包み、自分に引き寄せた。

ほんの一瞬だけ唇がふれる位のkissをした。

Aは、びっくりして目を大きく見開いている。

｢僕は Aさんの事を、もっと知りたいです｣

少しの沈黙の後、Aは恥ずかしそうに下を向き小さな声で言った。

｢私も…チャンミン君の事を…もっと知りたい｣

チャンミンは片目を小さくして微笑むと、もう一度Aを引き寄せさっきより少しだけ長いココアな唇にkissをした。