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12時。
お昼時になって社員の方々がランチへ行く。
わたしもそろそろ休憩だなって思っていたら
永瀬さんがエレベーターから降りてきた。
ん?こっちに来る?
隣で受付をしていた先輩から
きゃああ ! って声が。
すばやく前髪を直してる。早業。
そうだ、営業部はモテるんだった!
「 ちょっとキミ 」
「 …… わたしですか? 」
颯爽と歩いて声を掛けてきたのに、隣の先輩が答える。
そしたら永瀬さんが、
眉間に皺を寄せた。
機嫌悪い?
「 違う。左のキミ 」
永瀬さんが、こっちを見る。
茶色い瞳がキレイ。
「 何かご用でしょうか 」
「 さっき、対応した方わかる? 」
「 …… ヤマモト様ですか 」
「 うん、そう 」
あれ?関西なまり。
「 …… あの、その方が何か … クレームですか? 」
たまに、受付嬢にクレームがきたりする。
あの笑顔は俺を馬鹿にしていた!とか。
そんなことないのに。
みんな、心から笑ってるよ!
そんな理不尽な文句のせいで
別の企業に飛ばされちゃったり、クビなんて子もいた。
ああ、ついにわたしにもきたか …
「 いや、これは俺の個人的な興味 」
「 え?きょうみ? 」
思わず言葉遣いが … !
先輩に怒られると思ってチラッと横を見たら、
永瀬さんに目がハート。
こっちなんて全然みてない。
「 キミ、さっきお茶持ってきたね 」
「 はい 」
「 入ってきたとき、普段と違うところがあったやろ 」
「 …… 冷房、ですか? 」
「 正解 」
永瀬さんが、少し微笑んだ。
かっこいい。
「 あそこの冷房は効きすぎるのがネック。正直、ヤマモト様やなかったら5Fの方を使ってた 」
「 …… 」
「 寒いと文句言われるのを承知で7Fへ行った。しかしどういうわけか、一向に寒くならん。寧ろ快適な温度。そこにキミがお茶を持って入ってきた 」
「 …… 」
永瀬さんの瞳が、わたしを捉えて離さない。
金縛りにあったみたいに動けなくなった。
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名無し74790号(プロフ) - 続き楽しみにしてます(;_;) (2015年9月30日 21時) (レス) id: cd49903b90 (このIDを非表示/違反報告)
み(プロフ) - とても続きが気になりますo( TωT )o更新楽しみに待ってます! (2015年9月21日 21時) (レス) id: 5c21772d0b (このIDを非表示/違反報告)
名無し74790号(プロフ) - やばいです!面白いです!キュンキュンです!頑張ってください!応援してます(*^^*) (2015年9月20日 16時) (レス) id: cd49903b90 (このIDを非表示/違反報告)
はるち - どうもです(*^^*)はるちです!!頑張って下さい!!面白かったです♪ (2015年9月17日 22時) (レス) id: fb4b4f2984 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ごまゆゆゆ:) | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/KinKon/
作成日時:2015年9月16日 18時