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甘い蜜 ページ6

「なあ、A」


「どうしたのダーリン」


「無理にとは言わないけど、悩みがあるなら話してほしい」


善逸と伊之助が昼寝を始めた時、炭治郎にそう言われた。

あなたは寝ないのね?


「悩みなんてあるのように見える!?」


「…いや」


私は炭治郎がいればそれで毎日楽しいんだけど。
なんて言うと炭治郎は頰を赤くした。


「あと、遠くないか?」


「え?そうかな?」


さっきは危なかった。
大切なのは距離感、距離感。

実弥さんに怒られちゃうところだった。


「うん…そんなに離れなくても」


「離れてないと殴られちゃうから」


「え!?」


慌てる炭治郎。

因みに私は畳の部屋の端っこにいる。
雑魚寝する善逸と伊之助の近くに炭治郎ね。


「ごめん、冗談。けどそれくらい重要なの」


まあ殴られるかもしれないけどね。
実弥さんだもの。


「そっか…A、俺は鼻が良いからさ、」


「うん、分かってる。でも話せない」


炭治郎の話を遮ってそう言った。

旦那様の話を遮るなんて腹切りたいくらいだけど。
目から血が出そうだ。(大袈裟


「あ、でも勘違いしないでね」


「え?」


「炭治郎が頼りないとかじゃないよ」


だけど、誰にも言ってはいけない気がする。
血を甘い匂いだと思うなんて。

それから私の体の変化も。


「A…」


「炭治郎。起きたらふたりに伝えて」


「うん?」


「しばらく任務に行って参るって」


「参るって…」


ちょっと笑わそうと思ったんだけど炭治郎全く笑わないから。
すべっちゃったね!恥ずかしい。


「長期任務だからしばらく戻れない」


「そうか、」


「うん。今から行かなきゃ」


「…気をつけて」


ごめんね嘘ついて。
炭治郎は分かってるんでしょ?

それでも私の嘘に付き合ってくれる。

これだから結婚したいんだよ。
もう何でもいいから結婚しよう。炭治郎。


「じゃあ、また」


「ああ、必ずまた会おう」


そう言った炭治郎の瞳は揺れていてどこか切な気で目を離せなくなった。


「…うん」


返事だけしてそっとその場を後にした。

結局任務、←甘い蜜



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作者名:enen♪ | 作成日時:2020年5月1日 21時

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