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「やあ、A。随分久し振りだね。元気にしてたかい?」




以前と変わらずにこやかな表情で話す院長先生は、とても懐かしく思える。






「はい、お陰様で。どうしてここに?」







「今回捜査に当たった事件の被害者の知り合いだそうで、聴取を行っているのだよ。」




私の問いかけに応じてくれたのは、太宰さんだ。




「えっ……」






「教えて頂けませんか、貴方が被害者と会う約束をしていた理由を。」








「ええ、話しましょう。」








そして、院長先生は静かに語りだした。








「わたしは、今日の正午に彼と会う約束をしていました。







新聞に載っていた、とある少年、そしてAに会いに行こう、と。」




「その少年とは…?」




「この子です。」







院長先生が出した新聞紙に写っていたのは、




「僕………?」






敦さんだった。

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作者名:みい | 作成日時:2018年5月31日 1時

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