island of love 【JK】 (ページ5)

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出かける準備をしながら、ウキウキした気分を抑えられない。

わかってる。
別にグクに選ばれたわけじゃない。
たまたま退屈してる時に出会った、ちょうどいい話し相手。それだけだ。

でも、久々のウキウキを少し味わったっていいよね？旅が終われば現実が待ってる…

夢の時間を楽しまなくちゃ。

Tシャツとショートパンツを脱ぎ、下着の代わりに着ていた水着の上に背中と胸もとの開いたワンピースを着る。
リゾートじゃないと着れない服。この旅の間に着ようと思って買った。

軽くメイクをして赤めのリップを塗る。お団子にしていた髪も解く。童顔なほうだけど、ちょっとはお姉さんに見えるかな？

お気に入りの香水もつけて、グクのお迎えを待つ。

14時より少し早くグクは来た。

『ちょっと早かった…か…な…』

ドアを開けたわたしを見て、グクはびっくりしたような顔をする。
「何？変？？着替えたほうがいい？」

『ううん、大丈夫。雰囲気が全然違ったから、違う人かと思っただけ』

「やっぱりグクよりお姉さんでしょ？w」

『ㅋㅋそうかも。』
「ふふ…行こっか」

繁華街までは歩くと15分くらい。
私たちはお散歩がてら歩くことにした。

グクと街に出る。

目深にバケハを被っているとは言え、バレたらどうしようというドキドキは、ある意味刺激的だった。
そんな私の思いは他所に、グクは自前のカメラで写真を撮りまくる。

『A！モデルになって！ここの路地で右向いて立って』
「え〜、グクがモデルの方がいい写真になるよ〜」
『僕は撮りたいの！いいから早く〜』
「わかった〜。かわいく撮ってよ！」
『大丈夫！任せてㅋㅋ』

そうやって、時々止まりながら街を散策する。

「やっぱりグクと来て良かった」
『僕も。ひとりだったらこんな路地には入らなかった』
「ね！私たちにはまだ1人旅は早かったねw」
『うんw』

でも1人で来て良かった。
1人じゃなかったら、きっとグクとの時間はなかったはず…