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18「え!コンビニ店員に一目惚れ!?」
「ばっ!声でけーよ」
俺と由伸は会社近くの繁華街の居酒屋に行った。
18「ついに颯一郎に春がきたか、、、」
「や、まじで、一目惚れっつーか、、、いや一目惚れだな」
18「なにそれ笑てかどんなタイミングで惚れてんの」
「俺の最寄りのコンビニなんだけど、見たことない従業員がいてさ、運命というか同じメーカーのコーヒーが好きで、なんか話しかけてきて、、」
「、、めっちゃ可愛かった」
18「おぉ、、スピード感えぐいな、、」
「また会いたい、、」
自分が飲んでいるウーロン茶にアルコールは入っていないはずなのに体が火照って暑い。
18「告白しちゃえ」
「?!いやいやいやそれはやばい笑」
18「ワンチャンあるかもよ?」
「どこぞのサラリーマンにいきなり告白されたら変質者だと思われんだろ」
18「意外とオッケーしちゃったりして」
「どんな感じの人なの?」
「どんな感じの人か、、っていうと笑顔が素敵で小柄で華奢で美人で可愛くて明るくて純粋そうで、それでいて、、」
18「ちょ!ちょっとストップ、とりあえず良い子そうなのは分かったわ、、、」
「まあ、でもいつも行ってるコンビニならいつでも会えるじゃん、ええやん」
「ん、、毎朝会えたらいいんだけど、、てか朝しか会えない、、」
18「う〜ん、何というか、颯一郎って依存気質なとこありそう、偏見だけど」
「どうゆうこと?」
18「好きすぎてその子に危害でも加えたらどうしようって、まあそんなことあるはずないけど笑」
そういって山本はジョッキに注がれたビールを飲みほした。
俺は飲み干す姿を見ながら、山本が言った言葉を脳内で否定した。
18「ま!とりあえずがんばれ〜俺からはそれしか言えん!笑」
山本は電車通勤なので駐車パーキングまで俺を見送った後に駅へと向かっていった。
夜9時くらい、暗い車内で明日のスケジュールを確認しようとスマホを鞄から探すと、鞄の底で今朝の缶コーヒーが横たわっていた。
(あれ、俺飲まずに鞄入れてたのか、、)
鞄から取り出すと今朝まで温かった缶はひんやりと酷く冷たかった。
タブを開けて冷えたコーヒーを飲む。買ってから時間が経過したせいか、いつもの味と違った。
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作者名:塩分過多 | 作成日時:2023年12月27日 23時