違和感 ページ4
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仕事場に到着し自分のデスクへ向かい今朝の缶コーヒーを置いた。
高ぶる感情はここへくるまでの移動でいくらか醒めていた。先ほどまで熱かった顔も熱のほとぼりが多少冷めた。
いくらかの時間椅子に腰かけたまま目の前に置いた缶コーヒーを眺めていると右肩を叩かれた。置かれた手先をたどってみるとその人物は俺と同期の山本だった。
18「おはよう颯一郎顔こわ笑」
「？おはよ」
18「いつも仕事とりかかんの早いのに今日はぼーっとしてんな」
「へ？そう？」
18「なんか顔怖いし、どした？何かあったん？笑」
「別に、、、なんもねーよ」
18「お？どしたどした〜？何かあったな〜？」
「っだあー！もう由伸には関係ねーだろ」
同期の山本は同じフロアで働いている長い付き合いの同僚で、いかんせん変なとこで勘が鋭かったりする。
18「えー気になるー」
「そんな大したことねえって、、、」
「まじで、、」
冷めたと思ったほとぼりがまた再びこみ上げてきた。だんだん耳に熱が伝導していくのがわかった。
18「え、？なんで照れてんの？笑」
「あーもしかして好きな人でもできたん？社内恋愛？だれだれ教えてよ〜そういち〜」
由伸がしつこく話しかけてくるが、脳に焼き付いた笑顔のせいでまともに聴こえない。
やっぱり、なにかおかしい
返事もせず黙りこくった俺に飽きたのか、気づいたときには由伸はいなくなっていた。
「、、、仕事するか」
いつも通り仕事に取り掛かったが、一日中集中できなかった。
仕事終わり会社の出口に向かうと由伸が後を追いかけてきた。が、朝の俺の状態を知ってか少し楽しそうだった。
18「おつかれ〜そういちぃ〜」
「、、、おつかれ」
18「朝のこと教えてくれよ〜友達だろ〜」
これ以上しつこくされたらキリがないので、俺はしかたなく折れて事情を説明した。
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作者名：塩分過多 | 作成日時：2023年12月27日 23時
