予期しない状態が発生しました【Bs63/21】 (ページ20)

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戻れないページ20

allside

俺はAという人物に危険が迫っていると思った。

颯一郎はAをどうしたいのか、いつまでこの行為を続けなければならないのか。

あいつが、本当に壊れてしまう前に止めなければいけない気がした。
今更遅いが、最悪の事態になる前にAだけは助けなければ。

そう思い、俺は颯一郎がいないチャンスを作った。今頃嘘の連絡で会社にいるはず。

俺はもらった合鍵を使い、部屋へと入った。

18「！！Aさん」

扉を開けると処理部屋の前で倒れていた。もしかして＿＿＿＿既に事終えてしまったのか

すぐさま駆け寄り様子を確認する。Aの体に目立った傷はなかった。

『＿＿＿ん、、、？こ、、ここは、、、？』

私は目が覚めると、彼ではない知らない男性に抱えられていた。もしかして、夢を見ているのだろうか。

18「＿＿＿＿Aさん、落ち着いて聞いてください。説明は後でします、ここから逃げましょう」

(逃げる？、、、なんで私の名前を知っているの？、、、)

『どうして＿＿＿＿彼は、、？颯一郎さんは、、、？』

18「っ＿＿＿＿＿！、あいつは、、、あいつは殺人鬼だ、、、」

まさか＿＿＿＿あれは、夢じゃなかった。受け入れられない現実に痛感した。

『、、、嘘、、、嘘よ、、、こんなっ、こと、、』

ぽろぽろと涙が込み上げる。そんな私をおかまいなしに男性は腕を引き、一緒に出口を目指した。

混乱する気持ちと絶望感を抱え、逃げた。