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違和感を感じ始めたのは、颯一郎の部屋に入ってから。
以前より片付いているからか、部屋の空気ががらっと変わっている。お茶を待っている間も今もずっと拭いきれないほどの違和感がまとわりついてくる。
この正体がなんなのか気になるが、それを本人に言えなかった。
18「なんか、部屋の雰囲気変わったな」
「そう？よかった」
18「？よかったって何が？」
「部屋綺麗にしたいなって思って最近気遣ってんだよね」
18「へー、そうなんだ、、」
部屋を整えるということはもちろん良いことだが、その説明に納得できないほど居心地が悪かった。
(前に来た時はこんなことなかったのに、、、)
やはり、何か隠している。と俺の直感が言っている。
「あ、てか冷蔵庫なんもなかったからコンビニでなんか買ってくるよ」
18「あ、おっけーよろしく」
颯一郎が席をはずした。このタイミングしかないと思った。玄関のドアが完全に閉じたことを確認した俺はすぐさま部屋を調べた。
一番気になっていた部屋に差し掛かった。この部屋は颯一郎が倉庫として使っている部屋だ。そして、俺は扉を開けると異様な雰囲気に包まれた。嗅いだことのない悪臭がしてすぐさま扉を閉めた。一体何の臭いなのか、もう一度確認した。すると、暗い倉庫部屋の奥に長いビニールに包まれた何かが横たわっていた。
18「っ、、、、！？」
それは、暗くてもわかる。あきらかに”人”だ。
俺は感じたことのない悪寒に体を襲われた。理解した途端、恐怖が込み上げてきた。まさか本当に予感が的中するとは思ってなかった。信じたくなかった。
ただ、俺はこのことを友達として黙っていようと思い静かに扉を閉めた。やはりあの光景が脳裏に焼き付いて離れない。なんとなく颯一郎の寝室に入った。勝手に人のベットに上がるのは申し訳ない気がしたが突然の出来事に横になりたい気分だった。
すると、ベットの下にある何かが見えた。それを引っ張り出すと、Aという文字が至る所で目立つコルクボードだった。それは事細かく”A”という人物の詳細が書かれていた。
18「、、、もしかして」
多分、というか明らかに、これが颯一郎を悩ましている元凶だと思った。
やはり、依存気質なあいつはこのAに依存している。あいつは異常なんだと改めて理解した。
俺は見なかったことにしようと、元の場所に戻し立ち上がり、寝室のドアに差し掛かった。
そこには、無表情の颯一郎が居た。
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作者名：塩分過多 | 作成日時：2023年12月27日 23時
