「どいつや?」 ページ5
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「こら宮!まだ授業中だ!」
「あー!スンマセーン!」
「……はぁ。じゃあバレー部の宮に免じて今日はここまで。ただし昼休憩始まるまでは静かにな!」
「えへへ」
ナイス宮!なんて盛り上がる教室。
それくらい、彼と彼の所属する
バレー部の影響力は大きいらしい。
一方、Aのスマホを隠したであろう二人は
ニヤニヤと笑いながら、同時に言うなよと
圧を掛けながらAを見つめる。
Aはクラスメイトに対して
言葉足らずなことが多い。
印象も大人しく、脅しには
怯えて応じるタイプに見えているだろう。
半分正解。
だが、彼女には絶対的な味方がいる。
「A早よ行こうや!」
一番奥のAの席まで入ってきた侑は、
Aの席どかっと座ると、
そこでAの異変に気付く。
「どないした?」
ふざけたり、軽口を叩いたり、部活では
相手を煽ったり下手くそとは
やりたくないなどと相手の目の前で
堂々と言ったりする侑だが、変化には敏感だ。
『あー……うんと、』
表情はいつも通り。怯えた様子も、
泣く気配もない。
けれど、その先が言えない。
心が痛くなる。彼に迷惑をかける。かけたくない。言ったらどうなる?でもないと困る。
助けてほしい。でも、でも____________。
そんな想いが心を蝕む。
「…」
伝わるわけがないのに、侑には伝わっていた。
クラスの空気を読み、Aの感情を読む。
侑はAにニコリと笑いかけて頭を撫でたあと
「どいつや」
________と、クラスメイト全員を冷めた眼で見下ろした。
問答無用の問いかけ。
スマホはすぐに帰ってきた。
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湯たんぽ - ほのぼのと自分のペースでがんばって下さい!ファイト(^○^) (2017年12月8日 17時) (レス) id: e17635b3c6 (このIDを非表示/違反報告)
オボエル(プロフ) - 湯たんぽさん» ありがとうございます^ - ^! (2017年11月6日 13時) (レス) id: 39e3fe5643 (このIDを非表示/違反報告)
オボエル(プロフ) - 如月さん» ありがとうございます^^新作も是非^^ (2017年11月6日 13時) (レス) id: 39e3fe5643 (このIDを非表示/違反報告)
湯たんぽ - この作品大好きです!応援してます⊂((・⊥・))⊃ (2017年11月6日 0時) (レス) id: e17635b3c6 (このIDを非表示/違反報告)
如月 - すごくほのぼのしてて可愛らしい作品ですね!宮兄弟大好きなのでこの作品に出会えて嬉しいです! (2017年10月26日 0時) (レス) id: 6d239d888e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:オボエル(風間さんα) | 作成日時:2017年10月8日 18時