何で私が貴方のーー

10 話 ページ10

ヒッ「なあA、念のため聞くが

本当に何も覚えてないのか？」

『え？う、うん、ごめん…』

ヒッ「いや、お前のせいではない

…俺のせいだ」

『ヒトの…せい？なんで？何が あったの？』

ヒッ「それは、聞かない方がいい」

『え？』

そっちから言い出したのに…とおもいつつ

『なんで…聞いちゃダメなの？』

ヒッ「駄目なものはダメだ」

『なんでも？』

ヒッ「なんでも」

『むーう…」

ヒッ「あと、言っておくが、山からは降りるな」

『絶対？』

ヒッ「絶対だ」

『そ、そんな怖い顔しないでよ』

ヒッ「とにかく、それが守れるならいい」

そう言ってヒットは立ち上がり

ヒッ「行ってくる」

といった

寂しいな…と思いながらも、

『行ってらっしゃい』

笑って見送った

なぜか驚いたような顔をされたけどすぐに

ヒッ「行ってくる」

と、額にキスをした

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