何で私が貴方のーー

14 出会い ページ14

『千年って！おじいちゃんじゃん！』

リビングにあるソファに座って自分とヒットの実年齢に驚いていた

ヒ「300歳も十分歳いってると思うが」

『うっ、それもそうか…まあいっか！この通りまだまだ若いんだから！

…そういえばさ、私とヒットが初めて会ったのって何年まえ？』

ヒ「そうだな…あの時のお前は幼かったからな…二百九十年前か」

『そ、そんな前から！？』

ヒ「ああ、プロポーズをしたのはそれから数十年後の事だったな」

『…私、その時喜んでた？』

ヒ「泣き喚いてたぞ」

『…そっか……

ねえ、ヒット』

ヒ「？」

『記憶を失った私の事は…好き？』

ヒ「……………」

驚いた顔をした
それからしばらく沈黙が続いた

『な、なーんて！冗談だよ！本気にしないで！』

咄嗟に笑って誤魔化したが
何故かどこかで傷ついている自分がいた

『もう遅いから寝るね、お休み！』



私は、軽く手を振ってその場から逃げるように歩いていく


つもりだったのに



なぜか
いつの間にか
その人の腕の中にいた

ヒ「俺は、今でもお前が好きだ
何度記憶が無くなろうと、またお前を手に入れて見せる
また少しづつでも思い出して行けば良い」

『……ほん、とに？嫌いじゃ…ない？』

ヒ「当たり前だ」

『！！……良かった、ひっ…う…』

そうか、今やっと気付いた





私、この人の事好きなんだ


ヒ「泣くな…」

『だっでぇ…えっ…う…

わ、』

ヒ「泣かれると俺が困る」

『ご、ごめん…』

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