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当て馬基質 67 ページ22

宮野.side




少し薄暗く埃っぽいそこ。何処か遠くで色んな人が騒いでる声を聞きながら、私は親友であるAと二人並んで座りながらこれといった会話も無しに、時間を過ごしていた。


かなりお腹が空いていた私が買い溜めたご飯を食べている途中、Aはずっと黙って ぼうっと虚ろな目で何処かを見つめていた。
ご飯中は返事が疎かになる私だから話し掛けずに 何かをしている、というのは多いのだけれど、ここまでぼうっとしている彼女を見るのは久しぶりな気もする。





( ーーーまぁでも、この子にも色々あったっぽいしなぁ )





散々ヘタレ、と罵ってきた彼女が 何に影響されてか、夏休み前に行った遊園地でずっと前から好きだった幼馴染みに告白をしたらしい。
そして、その同じ日に 私の中学生の頃からの友達…というか、腐れ縁のセンラから告白を受けた、と。



話を聞いた時は正直 一体その一日で何が起こったんだ、としか思えなくていい言葉が浮かばなかった。そのせいか、Aは私を困らせたと思ったらしく それっきり深くその話については話すことはなくなった。

だが、それ以来 ぼうっとする時間が増えたのも確かだし、彼女の視線が彷徨うになったのも事実。坂田以外の男を自覚し出したのか、時たまセンラを視界に入れている時もあった。





ーーーそして、今も。
彼女が 何処か遠くを見つめて考えているのは、きっとそれに関係する事なのだろう。
私には分からないけれど、坂田とかセンラとかそいつらが関係すること。





「 …Aはさ、」


「 ぅえっ!? 」





特に何も言えないくせに、ふと頭に浮かんだことをつい口に出してしまった私。
ぼうっとしていたAは驚いて私に視線を戻す。食べ終わったんだ、と笑う彼女は本当に何かをずって考え続けていたのだろう。

だって、私食べ終わったのかなり前だし。


先程の言葉に続く上手い誤魔化しが思い浮かばなくて、いっそ思ったことそのままを続けてしまえ、と 私は口を開く。







「 坂田とセンラ、どっちが好きなの? 」


「 え、あ、何いきなり! 」




私とそういう話をするのが久しぶりなせいか、わたわたと慌てふためく彼女に可愛さを感じる。まぁね、確かにこりゃモテますわ。
センラは結構こういう子タイプだったし、それにきっと、ーーー坂田だって、Aのことが好きなのだろう。


で、どうなの。と詰め寄るとAは困った様に眉を下げる。その動作は、坂田が困った時のそれに少し似ていた。

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零生(プロフ) - ルテメナさん» ありがとうございます〜!私も自分で作り出したオリジナルキャラでみやのんはトップレベルで好きなので嬉しいです! (2019年4月5日 22時) (レス) id: c45c7990b9 (このIDを非表示/違反報告)
ルテメナ - 少し遅れましたが、完結おめでとうございます。お疲れ様でした!もうちょっと早くこの作品を知りたかったですw なんというか、みやのん大好き。(え) (2019年4月5日 22時) (レス) id: 725488054e (このIDを非表示/違反報告)
零生(プロフ) - キャンディットさん» キャンディットさん! いつもコメントありがとうございました!! 更新の力にさせてもらっておりました。私も大好きです! 本当にありがとうございます!! (2018年12月28日 20時) (レス) id: c45c7990b9 (このIDを非表示/違反報告)
キャンディット(プロフ) - すごく、すごく良かったです!!もう高評価1つじゃ足りない…。完結おめでとうございます!!零生さん好きです!!(?) (2018年12月28日 18時) (レス) id: 8583ad440a (このIDを非表示/違反報告)
零生(プロフ) - もかさん» 長い間のお付き合いありがとうございました!私も書いていて、幸せになってよかった〜と思っております笑 他の作品も頑張りますので、良かったら覗いてやってください! (2018年12月27日 16時) (レス) id: c45c7990b9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:零生 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年2月9日 7時

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