Probably not (ページ25)

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結局、ホームに着くとちょうど電車が行ってしまい

それに飛び乗ったであろう結星と話すことは出来なかった。

次の日の朝、会えると思っていたのに

珍しく彼は乗っていなくて。

最初は寝坊かなとか考えていたけれど

数日続くとそうも言っていられない。

とうとう1週間丸々彼と会えなくて

連絡をすることにした。

「……来週、出かけるって約束したのに」

LINEはちょうど来週の予定を立てた辺りで終わっている。

それをふと思い出して、胸がちりっと痛んだ。

『……………もしもし』

「結星、どういうつも…」

『なに？なんか用？』

「え、……」

『用もないのにただの男友達に連絡すんなって(笑)』

「ねぇ、ちょっと」

『檜山くんに嫌われるよ？(笑)』

スマホから響く声に違和感。

最初の突き放すようなセリフも相まって

ピタッと体の動きを止めてしまう。

乾いた笑いは結星らしくなくて

その冷たさがやけに私に突き刺さった。

やっぱり、この前私と檜山くんといたところを

彼が見たせいだろうか。

「結星、どうしたの？」

『別に？？いつも通りだよ』

「違うよ、だって…っ」

『檜山くんといい雰囲気だったじゃん』

「この前のはそういうんじゃなくて」

『いいって。片想い実ったんでしょ？』

「結星話聞いてよ」

『やだ』

「やだって…！」

『……………聞きたくない。

俺、意外と当て馬スキル無いのかもしんない』

結星は、私の話なんて聞こうともせずに

勝手に色々進める勢いを持っていた。

その瞬間、急に彼の声色が変わる。

届いた言葉は震えていて

鼻をすする音が少し遠くで聞こえた。

「結星、もしかして泣…」

『来週もごめんけどパス！！

てか、俺とどっか出かけたら浮気じゃん？！』

「え、待ってよそれは…！」

『じゃ、………俺もう寝るわ』

いつも、自分が眠そうでも

眠くないから！って絶対に電話を切らなかった結星。

なのに今日は、私の制止も聞かずに

プツンと切られてしまった。

どうしよう、誤解されてる。

ちゃんと言わなきゃいけないのに。

「…………既読、つけてよ」

" 来週、私は行くから。

待ち合わせ場所で待ってる。 "

電話の後に送ったメッセージは

次の日になっても既読が着いていなかった。

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