黒薔薇の乙女【1】

これがいわゆる賄賂？ C side ページ16

次の仕事の話だとかで、ジャニーさんに呼ばれてる僕は、はち切れそうなお腹を押さえながら 事務所に向かった。




＿＿コンコンコン



侑李「失礼します……ん？」




社長と…





……………………………………。







侑李「誰…ですか？」


ジャニー「おー、早かったね。彼は僕の友人だよ」


侑李「そう…ですか」




なんで仕事の話するのに友達が…？




ジャニー「まぁ、Aちゃんのとこの社長なんだけどねー、今日という今日は 絶対にボコボコにされるからって逃げてきたみたい」


侑李「Aの………とこの………………社長ぉぉぉおおお？！」


社長「わー。いい反応w」




侑李「あの…Aさん…すっごい怒ってましたよ…」


社長「やっぱりそうだよねー、ヤバイかなーと思ったんだけどさ、僕 あの番組大好きでねーどうしてもAちゃん出してみたかったの！どうだった？Aちゃんいい感じだった？」


侑李「まぁ…かなり盛り上がりましたけど…」




やっぱりそうだよねー♩とか言って喜んでいる Aの事務所社長…。本当にこんな人が社長で大丈夫なのかな？




侑李「あ、これ。Aに連絡して教えてあげたらポイント高いかな？今頃探してそうだし」




こっそりケータイを出して連絡しようとしていると…




社長「ちょっとまったぁぁぁっ！！」


侑李「あ、僕のケータイ」


社長「ちゃんと謝るから！だから今日だけは勘弁して…今日は娘の誕生日なんだよ…無事に生きて帰らなきゃ…せっかくの誕生日なのに、パパが魂抜けて真っ白だったら嫌だろ？君だって」


侑李「えっと…そ、そうですね」


社長「ちゃんと口止料払うから！」




金かよ！！別にそんなのいらないし
金渡されるくらいなら、Aに連絡したい。







社長「これ！Aちゃんのお蔵入りグラビア大全集！！！」


侑李「…はい？」


社長「デビュー当時は清純派で売り出してたからさぁ、思った以上にAちゃん 体が大人でね〜清純派っぽくなかったから、お蔵入りになったんだけど…」


侑李「……………。」




気にならないって言ったら嘘になる。

いや、ここは素直になるべきか…。




侑李「今日だけは味方します。じゃあ、僕帰るんで失礼します！」




分厚い写真集だけを持って僕は社長室を飛び出した。





侑李「あれ…何しに行ったんだっけ？」




ま、いっか。


帰ったらこれ見よっと。




侑李「ふふふ…。涼介たちには内緒♡」





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