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真司郎 side
本当はできるだけ長くAと一緒におりたかったけど、今日の夜しかゆっくりできひんかった。
あ、A見つけ。
プップー
クラクションを鳴らすと、振り返るA
『Aー!』
貴方「真ちゃん。」
貴方「今日はどうしたの」
少し言い方が冷たかった気がする
まあそりゃあそうやんな。昨日のことだってあるし
だけど俺は今日がAと一緒にいれる日だと思うと少しでも明るい雰囲気にしたくて、普段通りに接していた。
『一緒にご飯食べに行こうと思って』
これが最後のご飯だと思うと寂しい
貴方「そうなんだ。」
『隣乗って』
A無言で助手席に乗ると少し不機嫌な顔をしていた
『たまにはフレンチ行こうと思ってさ』
貴方「そうなんだ」
.
赤ワインが注がれ乾杯をする
「『乾杯』」
沈黙が続いていたけど少しでもAと話していたくて。
『最近仕事はどう?』
貴方「順調だよ。最近、2組のお客さんに指名されて忙しかったよ。ありがたい事にね。」
『そうなんや。楽しい?』
貴方「すっごく楽しいよ」
そう言ったAはすごく嬉しそうで、やっぱりこの仕事を続けて周りの人を幸せにしてほしい。
俺が壊していい夢じゃない、守らないといけないと思った。
その後は普通に話しながらご飯を食べた。
これが最後だと分かっているから、Aの仕草や笑顔をしっかりと目に焼き付けるように。
.
『寄りたいとこあるねんけどいい?』
初めから行きたい、行かなきゃいけないと思っていた場所。
ザザァーー…
貴方「行きたいとこって海だったの?」
『うん。ここはAとの大切な場所やから。』
貴方「…そうだね」
俺たちはここから始まった。
だからここで終わらせようと思っていた。
海辺を歩きながらそんな事を思い出す。
Aも思い出してくれてるんかな、と思ってたら
貴方「時間が経つのって早いね」
なんて言うから思い出してくれてるんやなって思って嬉しかった
俺はAの手を握った
すると少しびっくりした表情をしながらも俺の手を握り返してくれた
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梨沙(プロフ) - こんにちはイチゴですこの小説大好きです (2018年10月18日 15時) (レス) id: f342db047a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:コーヒーオレオ | 作成日時:2018年2月12日 1時