すきだ３ (ページ37)

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貴方 side

そして日が暮れて4人で並んで浜辺に座る

すると

雄大｢青く澄んだ空とこの海と君がいればLife is Beautiful｣

急に雄大くんが歌い出した

胸がドクンと波打った。

まただ。この感じ

徹｢懐かしいね｣

何か

何か大事なことを忘れている

秀｢昔よく4人で歌ってたなー｣

4人って…

あ、やべなんて言ってる秀太の声は耳には届かなくて

徹｢Aさんどうしたの？｣

今日一日のモヤモヤがすっと解けたような

絡まっていた糸が解(ほつ)れたような

この場所、この4人、この歌、この景色

私がずっと忘れていた記憶

思い出した。なにもかも

秀｢何泣いてんだよ～笑｣

そう言って私の涙を拭ってくれる秀太

あ、私泣いてるんだ。

『ごめっ…。』

そして

雄大｢何を残し何を得たよりも大切なことがある｣

貴方雄大『「良いことばかりじゃないけれど
見渡せばほら Life is Beautiful」』

秀｢え…。Aもしかして｣

『しゅうたぁ～っ、、』

私は泣きながら秀太に抱きついた

秀｢え、お前…まじか？｣

『ごめ、んねっ。今まで、待た、せちゃって…！』

『徹、雄大、そして秀太。ありがとう』泣

徹｢おかえり、A。｣

雄大｢やっと名前呼んでくれた。Aが覚えていてくれなくてほんとに悲しかったんだよ？｣

秀｢良かった。マジで良かった。｣

そう言って私のことを力強く抱きしめた

『ほんとに、ほんとにごめんね』

雄大｢こーゆー時はお礼をいうの！｣

『ありがとう』

昔の事を思い出すことができる日が来るなんて思ってもみなかった

正直諦めていた

だけど、雄大が歌った曲で全てが繋がった

もしかして

『2人呼んだの秀太？今日のこと全て計画してたの？』

秀｢徹と雄大はほんとたまたま。だけど、この海で思い出してくれねえかなとは思ってた｣

『そうなんだ。ありがとう秀太』

秀｢…おう//｣

そういった秀太の横顔はやけにかっこよく見えた

そしてまた胸がドクンと波打った

自分でも顔が火照るのがわかった

この気持ちは…