↑５７話↓ ページ18
→Aside←
その後、結局恭弥は何も教えてくれずに、何もなかったかのように「おやすみ、A。」と言って出て行ってしまった。
…一体何だったんだ…教えてくれたっていいじゃんか…。
とりあえずあたしは浴衣に皺が付かないように綺麗に畳んで直し、部屋着に着替えてすぐに寝れる準備をする。
布団はあたしがお風呂に入っている間に紫さんが運んでくれていたみたいだ。
明日にでもちゃんとお礼言わないとな。
A「ふぅ…やっぱりこっちの方が落ち着く…でもたまに着るには浴衣も良いな。…大事にしないとな。…っと、そんな事言っている場合じゃなかった、ちゃんと宿題やって寝ないと…。」
あたしは浴衣に向けていた視線を、机に向けて宿題をさっさと済ませてしまう。
―――――
A「はー、終わったぁ〜…。」
宿題を終わらせると一気に気が抜けて眠気が襲ってくる。
それもそうだ、今日は色々な事があり過ぎた。
あたしは電気を消して布団に潜りこみ、目を瞑る。
そうしたらすぐに意識が別の所に引き寄せられる。
―――――
…また…ここか…。
ここにはたまに呼び寄せられる様に来る事がある。
穏やかな川のせせらぎ、そよそよと風に靡く草木、暖かな光で照らす太陽…。
純白のワンピースに身を包んだあたしはそんな場所に居た。
？？「クフフ…見つけた、捕まえましたよ…僕の…僕だけの大切な愛しい、A。」
―――――ギュッ…
ふわりと後ろから優しく抱きしめられる。
A「…久しぶりだな、骸。」
骸「…A、呼び方は教えたでしょう…？」
骸はあたしに優しく微笑みながら一度体を離して自分の方を向かせると額に愛おしげに唇を落とした。
A「相変わらずだな、過保護なのも、そう呼ばせるのも…なぁ、骸兄…？」
骸「クフフフ…過保護、ですか…それだけではないと言いたい所ですが、今はまだ知らなくていい…。いずれ教えてあげますよ、何よりも愛しい僕だけのA…。」
―――――ギュッ…
骸は求めた呼び方がちゃんと返ってきて嬉しいのか、優しく微笑みながらそう言うと今度は前からギュッと抱きしめ、そっと首筋に唇を寄せた。
…異常だ、この兄は。
骸「…Aは…僕と会うのが辛いですか…？」
A「…どうして、そう思うんだ…？」
あたしは骸のぬくもりを感じながらそう答えた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 114人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
黒ウサギ＠リボーン再燃焼☆(プロフ) - 大福さん» 閲覧やコメントありがとうございます！一番好きだなんてとても嬉しいです！とても励みになります！これからも頑張らせていただきますのでよろしくお願いします！(*´∀`)/ (2017年4月7日 9時) (
レス) id: 64106614c5 (このIDを非表示/違反報告)
大福 - めっちゃ良いところやん!！この小説一番好きです!！これからも頑張ってください!!(^^) (2017年4月7日 2時) (レス) id: a4cb61a9a8 (このIDを非表示/違反報告)
黒ウサギ＠リボーン再燃焼☆(プロフ) - 悠さん» 閲覧やコメントありがとうございます！喜んでいただけて光栄です！そう言っていただけると励みになります！これからも頑張りますのでよろしくお願いします！o(*ﾟ▽ﾟ*)o (2017年4月3日 20時) (レス) id: 64106614c5 (このIDを非表示/違反報告)
悠 - とっても面白いです！！これからも頑張って下さい！ (2017年4月3日 20時) (レス) id: 49ea3e4c7f (このIDを非表示/違反報告)
黒ウサギ＠リボーン再燃焼☆(プロフ) - 闇の道化師さん» 閲覧やコメントありがとうございます！楽しんでもらえて私も嬉しいです！応援、励みになります！これからも頑張りますのでよかったらまた見て下さいね！(^o^)／ (2017年4月3日 13時) (レス) id: 017ad6c40f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：黒ウサギ＠リボーン再燃焼☆ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kurousagi/
作成日時：2015年9月12日 12時
