↑５６話↓ ページ17
→雲雀side←
それでも言った通りに僕の目を合わせ続ける素直なAに実に僕らしくないが思わず笑ってしまった。
そんなAに表情が変わっていくのが面白い事を伝えると少しだけ何かを考えた表情をする。
A「…って、じゃなくて！；…結局どうなんだよ、浴衣は…。…おかしいとか、おかしくないとか…変とか、変じゃないとか、色々あるだろ…？」
そんな事を言ってしおらしくなるAに少しだけ意地悪をしてみたいという気持ちになる。
雲雀「…気になる？」
A「え？」
僕が意地悪をしようとする事に気付いていないのか、本当に分からない。といった表情をしている。
雲雀「僕が浴衣を着たAをどう思っているか…気になるの？」
A「えっと…うん…？」
そんな返事をするAは困惑の表情…。
きっと色々な事を考えて頭がごちゃごちゃになっているのだろう。
…本当に馬鹿な子。ちゃんと分かっていないのにそんな簡単に返事しちゃ駄目でしょ。
雲雀「へえ、気になるんだ…？」
そう言いながら僕はAに近づく。
それでもAは僕が今からしようとする事に気付かないで僕を見つめている。
雲雀「…僕以外の前でこんなに無防備にならないでね…？」
僕はまた聞こえなかった、なんて言われないようにAの耳元で呟くように話す。
A「え？それってどういう…」
―――――ギュッ
お風呂上りのせいか、ふわりと優しい香りが僕の鼻を擽る。
僕より温かくて小さな体が僕の腕の中に収まる。
僕は…Aを抱きしめた。
A「…恭弥？どうしたんだ？」
…こんな事をしてもAは気にしていない。
それもそうだ。Aはイタリアにいたんだ。
だから日常的にハグはしていたはず…だからAにとってこの行為はコミュニケーションの一環に過ぎない。
寧ろどうしたんだ？大丈夫か？なんて不安そうに僕を見上げつつも背中に手を回して僕を拒絶せずに受け入れる。
…ムカつく。
雲雀「…何かムカついたから教えてあげない。」
そう言ってAから離れる。
A「え！？何だよそれ！教えてくれよ！…って、結局変なのか変じゃないのかどっちなんだ！？；」
雲雀「それも教えてあげない。」
A「えぇ！そんな！あんな言われ方したら教えてくれるって思うじゃんか！持ち上げといて落とすなよ！；」
雲雀「精々その事について悩めばいいよ。」
A「鬼かっ！；」
…ほんと、僕だけこんなに心を乱されて…馬鹿みたい。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 114人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
黒ウサギ＠リボーン再燃焼☆(プロフ) - 大福さん» 閲覧やコメントありがとうございます！一番好きだなんてとても嬉しいです！とても励みになります！これからも頑張らせていただきますのでよろしくお願いします！(*´∀`)/ (2017年4月7日 9時) (
レス) id: 64106614c5 (このIDを非表示/違反報告)
大福 - めっちゃ良いところやん!！この小説一番好きです!！これからも頑張ってください!!(^^) (2017年4月7日 2時) (レス) id: a4cb61a9a8 (このIDを非表示/違反報告)
黒ウサギ＠リボーン再燃焼☆(プロフ) - 悠さん» 閲覧やコメントありがとうございます！喜んでいただけて光栄です！そう言っていただけると励みになります！これからも頑張りますのでよろしくお願いします！o(*ﾟ▽ﾟ*)o (2017年4月3日 20時) (レス) id: 64106614c5 (このIDを非表示/違反報告)
悠 - とっても面白いです！！これからも頑張って下さい！ (2017年4月3日 20時) (レス) id: 49ea3e4c7f (このIDを非表示/違反報告)
黒ウサギ＠リボーン再燃焼☆(プロフ) - 闇の道化師さん» 閲覧やコメントありがとうございます！楽しんでもらえて私も嬉しいです！応援、励みになります！これからも頑張りますのでよかったらまた見て下さいね！(^o^)／ (2017年4月3日 13時) (レス) id: 017ad6c40f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：黒ウサギ＠リボーン再燃焼☆ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kurousagi/
作成日時：2015年9月12日 12時
