【REBORN!】あたしが嫌い？だから何？２【最強】

↑７３話↓ ページ36

→Aside←

隼人は何故かあたしから目を逸らしてズルいという。
でもあたしからしたら隼人の方がズルいと思う。
昔からあたしたちの中に隠し事はなかったし、一番お互いがお互いを理解しているつもりだった。
…でも、そう思っていたのはあたしだけだったみたいだ。
悔しくてたまらない…隼人のことを理解してやれない自分の事が一番、悔しい…。
…やばい、泣きそう…こんなところで泣いたら…いやだ、泣きたくない、見られたくない…！

―――――グイッ！

獄寺「…ちょっと来い。」

隼人はそう言ってあたしの手首を掴むと廊下を出て、近くに空き教室を見つけてそこにあたしを連れ込む。
空き教室に入ると隼人はあたしの手首をからそっと手を離した。

獄寺「…。」

A「はや、と…？」

隼人は背中を見せたまま何も言わない。
…自分勝手に言いたいことを言ったあたしを怒っているのだろうか、それとも呆れて何も言えないのだろうか…どちらにしたって隼人のことを分からないあたしには到底理解できることではなかった。
…やっぱり、もう…あたしじゃ、隼人のことを…

A「…ごめん、ムキになって…隼人にだって言いたくないことはあるよな…もう、中学生だもん…あの頃とは、違う…隼人のことをちゃんと理解してくれる人はきっと他にもいるだろうし、その役目は、もう、あたしじゃないってだけだもんな…うん、それだけのことだ…あたし、ムキになって馬鹿みたいだ…もう、こんなこと言わないし、隼人のことを困らせたりしないから、だから、許して…。」

そう思ったらすんなりと声が出た、あたしが隼人を困らせているんだと思ったらいてもたってもいられなくて、嘘でもいいから、自分のことはどうでもいいから、ただ隼人を困らせたくないと思った。

獄寺「A…それ、本気で言ってんのか？」

A「っ！あ、たり前じゃん…！あたしも隼人も、５年も経って変わったんだ…！…だからもう、無理してあたしと関わらなくてもいいし、もうあたしの心配もしてくれなくていいんだ…なにより、もう、これ以上、あたしはっ、隼人を困らせたく、ない…っ。」

駄目だ…こんな、自分で言って悲しくて、辛くて泣くなんて…！
これ以上隼人を困らせたくないのに…！
止まって…お願いだから止まってくれよ…っ！

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