*《4》 ページ13
【実験者:十文字アタリ】
「Aー……」
「わ、わ……何か今日のアタリ、いっぱい甘えてくるね……?」
「ふへへ……オレと遊んでくれよ」
すりすりとほっぺたを擦り寄せながら。
いつもそれはAの方からしてくるんだけど、今日はオレがこうしたい気分なんだ。
猫になったからいつもより人懐っこくなったのかな。
耳がぴこっと動いて、Aの声をよく聞くために向きを変えるのが分かる。
尻尾はAの細い腰に巻きついて、その上で抱きしめてるから逃げる事は出来ない。
……ま、逃げねーみたいだけどな。
「はふ、アタリ……尻尾がふわふわしてて、気持ちい……」
「……」
目を細めて柔らかく抱き返してくる。
もしかしてわざとやってんのかな。
膨らみかけた胸がふよんと押し付けられて、耳はAの息遣いと小さく零れる声をしっかり全部拾ってる。
「あ、」
抱き着いた状態のまま自然な動作でAをゆっくり押し倒して、首筋を舌先でつうっと舐めてみた。
Aは擽ったそうに身体を捩らせるけど、何だかちょっと足りない。
……オレは何を思ったのか、その白い首筋に噛み付いてしまった。
「あっ……!」
「……!ごめん……!」
「だ、大丈夫……平気……」
「や、でも……!」
血が出てる。
猫になって、犬歯も鋭くなったのかも知れない。
それで、噛んだ所から血が出たんだ。
滲み出る赤い球を思わず舐め取る。
……鉄みてーな味だ。
「い、っ……」
そこを何度も舐める度にAが小さくぴくんと反応しているのを見て、身体の奥から熱が込み上がってきた。
……駄目だ、我慢したくてももう辛い。
メモ:……数時間後、ベッドの上でAを抱きしめながら幸せを噛み締めた。
Aの体温を直接肌で感じながら、ゆっくり眠りに落ちてく時の、頭の中がふわふわする感じが本当に幸せなんだよな……。
こいつも同じ事思ってたりしないかな。
……ちなみに目が覚めたら耳と尻尾はなくなってたぜ。
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るすたー★(プロフ) - 初めまして!コンパスの夢小説を探していてレウィシアさんの作品を見て、ファンになりました!ほんとにもう尊すぎます…素晴らしい作品をありがとうございます…!もし良ければギルド入りたいので承認していただきたいです!名前はこのサイトと同じでやってます! (2020年1月25日 19時) (レス) id: c98a3fef56 (このIDを非表示/違反報告)
愛里(プロフ) - レウィシアさん» アングレサイドちゃんにケモミミが生えてるとこが拝みたい! (2018年10月1日 1時) (レス) id: 95c5af7e07 (このIDを非表示/違反報告)
新月 - 初めまして!最高の作品をありがとうございます♪できればレウィシアさんのギルドに入りたいです!宜しければ承認してください! (2018年7月21日 20時) (レス) id: 22a7057943 (このIDを非表示/違反報告)
かよ - はじめまして!dreamに入りたいんですけど……大丈夫ですかね……? (2018年6月2日 1時) (レス) id: b3fa3ab3cb (このIDを非表示/違反報告)
蘭 - さーちん好き… (2018年1月24日 5時) (レス) id: 408fbb70de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:レウィシア | 作成日時:2017年12月8日 16時