生理的嫌悪 ページ10
ジスサイド
拒絶反応って言うんだろうか。普段の生態も含めてAはそんなに好きじゃない。そんな僕を知ってか、Aの方もなにかと気を遣って上手いこと避けてくれたりするから正直ありがたい。それでも決して嫌いなわけじゃないし、支障をきたすほど仲が悪い訳じゃない。
「ゔ！あ、ああ、やだ！」
「逃がさないぞハンソル。」
「やだってばあああ」
今日の狙いはハンソルか、とエグい動きで床を這うAをぼんやり眺めているとなにを思ったのか、僕の視線に気付いて首だけこっちを見た。もうお前エクソ◯スト応募したらいいよ。
追いかけると言っても結局は足首なので体勢を低くして追い回すAは普通にホラー映画を軒並み看破すると思う。夜中に出会いたくない。
「………お見苦しいところを、」
「いや。あ、うん、大丈夫…」
何考えてるか分からないけど僕が不快に思っていると思ったのか動きを止めた。(その隙に獲物は逃げた)と思いきやスッと立ち上がって僕の向かい側に綺麗に正座し出した。
「なんか、ごめん。」
すん、と先ほどまでの恐怖映画ばりの虚無顔をやめてなんか落ち込んだ様子を見せ始める。なんか少し気遣いが斜め上な気がしてるけどまあ大丈夫か。
いや寧ろそれで恐怖で眠れない弟たちを増やすよりは僕も抑止力になった方がいいだろうか。ドギョムだけじゃその場限りしか抑えられないらしいから協力した方がいいのかな。
「飲む？」
「うん。」
「ずっと追い回してたの？」
「本能的に逃げられると追いかけたくなって、ハンソルもなんだかんだ本気で嫌がらないからつい。」
「あ、そうなの。ほらお菓子も食べな。」
「ありがとう。」
コップにお茶を注いでやってお菓子も目の前まで持っていけば黙々と食べ始めるA。あれなんか思っていたより大人しい。多分これも気遣いの一環なんだろうが、あまりにも差がありすぎる。
「美味しい？」
「ん。」
頬を膨らませて食べている様はまあ齧歯類みたいで、黒い目と合間って結構可愛い。ちょっと微笑ましいと思ったのに結局汚ねえネズミだとかそういうのだと考えたら全然可愛く思えない。この目の前のAも同じようなもんで、危害はないとはいえなんかやっぱり生理的に受け付けないのである。
まあ頭撫でてやるくらいはしてやろう。僕は優しいから。
「あんまりやり過ぎちゃあ駄目だよ。」
「ん」
ーーーーーーーー
お互いにビビり散らかした結果妙な感じになりがち
決して嫌いではない
続く
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Akasandayoo(プロフ) - おういさん» 目を凝らしてやっとわかりました。ありがとうございます。疲れ目の弊害が (8月1日 22時) (
レス) id: 23aa87851f (このIDを非表示/違反報告)
おうい(プロフ) - コメント失礼します。イチリルではなくてイリチルです。ウィンウィンはイリチル兼WayVになります！ (8月1日 20時) (レス) @page1 id: 3e216d5d87 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Akasandayoo | 作成日時：2023年6月23日 6時
