責任者イテヨンの受難 ページ5
「だーかーらー」
「テヨンさんに聞いてないんだけど。」
「お、ま、え、なああああ」
控え室の前で騒ぐ不審者とイテヨン。そろそろ手が出そうなのを堪えてるのが見てわかるがあくまでこの不審者、下手に出てくるのが腹立たしい。
「スーチェン君の足首を俺にください。」
「帰れ」
「あ、また来てるAくん。」
愛しのユウタくんは今日も可愛い。のに。語尾にハートをつけそうな勢いで控え室の扉の前に正座をするAに駆け寄っている。テヨンの苦労も知らずに能天気なものですぐそばに座り込んでニコニコしている。可愛いけど複雑な気分になってテヨンは萎えた。もう嫌。
「またウィンウィニ？」
「うん。許可降りない。」
「人に聞いてねえと言っておきながらきっちり許可取るタイプかよ無駄に律儀だな。」
「だってほら、散々ダメって言われた後に押して押してやっと許された時の方が興奮す」
「二度と喋れなくするぞ。」
喋らせたのが馬鹿だった。後ろから羽交締めにして首を絞めると死んじゃう死んじゃうとなんか聞こえたがそんなの知らない。
「ジェヒョン呼ぼうか？」
「ううん、今日は帰る。」
「あれAくん帰っちゃうの？」
「ジェヒョン。」
噂をすればなんとやら、丁度控え室に戻ってきたジェヒョンにAは分かりやすく顔が明るくなった。本当現金なやつ、と手を離してやる。とりあえずこれで多少は収まるか。絶対ウィンウィンは渡さないし触らせないならなとテヨンは静かに意気込んだ。
「なに足首？」
「いやユウタさんの触らせてもらった。」
「ユタくん！！やめてって言ったのに！！」
「いいじゃん俺のくらい〜、テヨナは気張りすぎだよ。」
「ぬうううう」
「なん、なんだと、僕はもう用済み…体だけの関係だったってこと、」
「ジェヒョンも俺のこと都合のいい男扱いしてただろ。」
「僕はAくんだけだよ！？」
「どうだか、そんないやらしい体しておいて」
「ん、やだぁ、」
「やめろその昼ドラ展開控え室前でするもんじゃないどっか行け」
カオス。大抵ジェヒョンを餌にAごと切り離すのがいつものパターンだが今回はなかなかユウタが離さない。愛しい人を取られた気分になってテヨンはもうなんか疲れてくる。色々と。もう嫌だ。この男本当。
「あ、そろそろだ。帰らなきゃ」
「えっ、僕の足首も触っていけよ。」
「ユウタさんの触った。」
「ええ〜折角来てるからって急いで来たのに〜」
「また今度ね。」
「うん…」
「もう嫌だ」
ジェヒョンなんて男知りません。→←彼女が欲しくないとは言ってない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 182人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Akasandayoo(プロフ) - おういさん» 目を凝らしてやっとわかりました。ありがとうございます。疲れ目の弊害が (8月1日 22時) (
レス) id: 23aa87851f (このIDを非表示/違反報告)
おうい(プロフ) - コメント失礼します。イチリルではなくてイリチルです。ウィンウィンはイリチル兼WayVになります！ (8月1日 20時) (レス) @page1 id: 3e216d5d87 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Akasandayoo | 作成日時：2023年6月23日 6時
