story66 ページ16
小さな妹の必死の叫び。
ひとりで飛び出して、怖かっただろうに。ナースたちのために、見知らぬ土地を駆け抜けて、助けを求めた。
その勇気を、彼女の想いを、無下にするわけにはいかない。
マルコはすぐにナースたちの居場所を突き止めた。敵の手がナースに届く、その直前。マルコは猛スピードで突っ込み、その体ごと蹴り飛ばした。
「うちのナースに、なにしてんだよい＿＿＿！」
「マルコ隊長！」
安堵の表情を浮かべるナースたちに、「怪我はないか！」と訊ねる。
「大丈夫よ、これくらい！」
一目で見た限り、擦過傷や打撲痕はあれど酷い出血はなさそうだ。ひとまず安心する。
「んで？ お前ェら……白ひげ海賊団に何の用だ…？」
「ひぃ…！ 不死鳥マルコ！」
「マルコだけじゃねぇぞ？」
追いついたのか、ジョズやイゾウ、その部下たちも到着し、それぞれ戦闘態勢に入る。
「ダイヤモンド・ジョズ…！？ それにイゾウまで…！ 隊長格が揃いやがった！」
「あのガキ、応援を呼ぶのに成功したのか！」
「追いかけて行ったあいつらはなにをしてたんだ！」
口々に叫んだ敵を、イゾウが威嚇発砲で黙らせた。
ぴたり、と口を閉じた男たちに、隊長たちの怒りが炸裂する。
「俺たちの仲間に手ェ出しておいて、無事に帰れると思うなよ？」
隊員たちはナースを守るように立ち、隊長の戦闘の邪魔をしないような配置につく。
「いくぞ、お前ら！」
マルコの合図で、戦闘が開始された。
＿＿＿＿
＿＿＿
「呆気なかったわね…」
ものの数分で沈んだ男たち。地面に突っ伏し、ぴくりとも動かない。自分達だと手こずった相手が、隊長ともなると赤子の手を捻るように潰した様子に、感心したようだった。
「改めてあんたたちの異常な強さを感じたわ」
「ここまでくるとちょっと引くレベルよね」
「規格外というか……ちょっと気持ち悪いわよね」
「聞こえてんぞお前ェら」
やだ褒め言葉よ、と取ってつけたような言葉を返され、マルコは苦笑いを浮かべた。ジョズは隊員たちに彼女たちの荷物を運ぶよう伝えており、イゾウは改めて怪我の確認をしている。
簡単な問答の最中、思い出したかのようにナース長が声を上げた。
「そうだ、Aは大丈夫！？ 呼びに行ってくれたのよね、会った？」
「ああ、来てくれたよい」
「ああ、よかった……！」
強張った表情が緩んで。ナースたちが手を取り合う。
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fuwari(プロフ) - アイズさん» ありがとうございます！嬉しいです。更新頑張ります！ (2022年10月15日 14時) (
レス) id: ff96477080 (このIDを非表示/違反報告)
アイズ(プロフ) - 面白くて一気に読んじゃいました！更新楽しみにしてます！ (2022年10月3日 0時) (レス) id: 3dc7d1a49b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：fuwari | 作成日時：2022年9月17日 13時
