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夢主side
兄上はちゃんと言った、紅茶も珈琲も抹茶も全て同じ飲み物で優劣をつけるものでは無いと、そして自分もその飲み物が大好きである、と
普段の私ならどれだけ嬉しくて喜んだか、けど、今の私は喜べなかった
涙が頬を伝う、嫌な予感がしたから
そんな中、兄上は悲しそうに微笑んで私を抱き締めた
「すまない…兄上はずっとお前にも嘘をついていた
嫌だったんだ、父様に無理矢理お前の価値観を変えさせられるのを見るのが
それなら、俺が身代わりになればいいとずっと思って頑張ってきてた
本当は政を任された時に言う予定だったんだ、お前の考えてくれたことも含めて全て
けど…父様には何故かバレていた
お前の考えはぬるいって…言われたよ」
私の心を砕くにはもう十分の言葉だった
段々悲しいどころじゃなくなってくる
私の信じたものは全て崩された気がした
あの優しい父様は本当は＿そう思って否定して、でも現実だ、受け止めろと自分に叱責する
「…辛いよな、こんな話を聞かせて…
でな、俺は…お前を守る為に行動を起こす」
「何を……するの……？」
今迄敬語を使ってたのは補佐になっても違和感を感じない為
でも、今の私にそんな余裕はなくそのまま聞いてしまった
兄上は少しだけ、私から身体を離し微笑みながら頬を撫でた
「…兄上が全てを終わらせる
………お前に俺が仕向けた体で父様を追い出す
そして…俺を、流刑に処してくれ…
ミカエラさんのとこにも飛ばしてそれから罪人の国に送ってくれ」
「……！？」
私はイヤイヤと首を振る、泣きじゃくった
大事な兄が居なくなる？そんなの嫌だ！！
なのに、兄上は悲しそうに微笑んで＿「わかってくれ、愛しい我が妹」と微笑んでいた
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作者名：月夜 | 作成日時：2020年2月8日 20時
