例え仲が悪くとも (ページ25)

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ごめんねページ25

夢主side

駆け寄ってくる彩矢ちゃんは泣いていた
…何に対して？そう思っていると抱き着かれた

「彩矢…ちゃん？」
「ねぇ、なんで？
なんで宇治さんの前で笑わなくなったの？」

泣きながら言われる、心苦しい
…余裕がなかったから笑うことすら出来なかったのかな、と反省する
けど、後ろの2人は悲しそうにこっちを見てた＿兄上話したな
私はどうしようもなくて彩矢ちゃんを抱き締めて「ごめんね」と呟いた

「私にも、言えないの…？」
「うん…だって、それで彩矢ちゃんが泣くの、分かるから」

必死に笑う、我慢しないと泣きそうで
だからかな、一寸心配されたのが嬉しかった
でも、私は正直言わなかった
だって、言っても…変わらない

「いい加減にして」

声が響く、言わなくともわかる…ジョシュア様だ
見ると、やっぱり泣きそうな顔で此方を見ていた

「……正直に話して、協力することが出来るかもしれないから」

……あぁあ、本当、私の好きな人は凄い
簡単に私の我慢を崩してしまうんだもん

「……どう、しよう…
兄上…がっ、兄上が……！！」
「宇治さんが……どうしたの？」

優しくそう言う彩矢ちゃんの傍でハルが「ミルキー、ゆっくり落ち着いて、話して」と言ってくれる
近くの椅子に座った私は立ってこっちを見る3人に…泣くのをぐっと堪えて告げた

「父上が私に政関われって、次の主権はお前だって
それで……兄上
……私に無理矢理そうさせた風を装って、父上を流刑にした上で…自分も後を追って裁かれるって……」