例え仲が悪くとも (ページ21)

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衝撃ページ21

その日は驚く程に平穏な日だなぁと思っていた
ジョシュア様とエルフィン様は自国で先の報告会で出た案を検討してるから来てない
彩矢ちゃんは今日たまたま来ていた四季の国の4王子の元テーブルマナーなどの練習をして話していない
私はとりあえずカリカリと考えたクッキーの形やら配合やらをメモしていた
そんな時、急に襖の外からふわりとアールグレイの匂いがする＿ジョシュア様と同じ匂いの
びっくりして振り返ると兄上が立っていた
二重の意味で驚いている私に兄上は「邪魔、するよ」と微笑んで入ってくる

「兄上、珍しいですね…紅茶だなんて」
「彼奴に意固地は辞めろって言われたからな」

彼奴は多分ジョシュア様のこと
不思議に思っていると暗い顔をした兄上は無理に笑った
私は不思議に思いつつも兄上を見て＿気付いた

「ほら、これ飲もう
そんでゆっくりと話を…」
「ねぇ、兄上…何か私に隠してますか？」

言葉を遮り尋ねると兄上はぴくりと肩を揺らす
「兄上、隠し事をしてる時は大抵左手の親指を隠すように握りしめますもんね」と微笑むと「バレたか」と苦笑いをされた

「嗚呼、兄上はずっとお前に隠してきたことがある
その件について話しておこうと思って来たんだ」

なんだろう、そう思いつつ私は次の言葉を待った
＿＿直後、私が泣くなんて知らないで