物語八十四頁 ページ37
『ゼン。馬が足りないみたいだから私、走って帰るよ。』
馬になったゼンに声を掛けた
ゼン「2人でならないか？」
不思議そうに聞いてくるゼン
『いや、あまり関わってない人とは気がひける。
それに、最近体がなまってるから』
苦笑いをしながら言うとゼンは少し悩んだから了承した
『ありがとう。じゃぁ、あとで』
私は少し先にその場を駆け出した
でもすぐに足を止めて空を仰いだ
空には星たちが輝き出していた
服が濡れたままで少し重い
夜は流石に寒さを感じた
オビの後ろに乗った白雪。
怪我人だから仕方ない。
けど、やっぱり胸が痛んだ
こんな時にこんなこと思うなんて私はまだまだだ
1人城へ向かってまた走り出した
風邪とともに走り抜けた
忘れよう。
忘れよう。
そう思おうとするほど私の中の嫌なものが湧いてくる
目をつぶって頭を振った
バキッ
音で目を開けると世界が回っていた
『っっ!』
気がつくと地面にいた
ああ、木から落ちたか
横には折れた木が落ちていた
何してんだ私は。
自分に呆れながら立ち上がり服をほろう
腕にはいくつか傷ができていた
『はぁ』
大きくため息をついてまた走り出す
足首に若干の違和感を感じたけど気にせずに走った
今はただ無心に
．
.
．
城についてすぐにシャワーを浴びだ
木から落ちた時にできた傷は思いのほか多かった
シャワーが沁みた
明日、この傷をどうやって誤魔化すか…
月の光に照らされる髪は昼とはまた違う青色に輝いていた
コンコンコン
ノックの音がして窓へ近づくとオビがいた
オビ「その怪我、どこで？」
少し驚いたあと冷静に私の体についた傷を指摘した
『ちょっとね。それより用は何？そろそろ寝たいんだけど』
欠伸をしながらベッドへ向かった
オビ「まぁまぁそんなこと言わずに」
深くは聞かずに私の部屋へ入ってきた
オビ「一緒に寝てもいいかい？」
少し驚きつつも軽く了承した
オビ「言ってみるもんだね」
ニコニコ笑いながら布団に滑り込んできた
『布団、取りすぎ』
オビ「おっとこりゃ失礼」
なんだか嬉しそうなオビ
すごくいい香り
オビの頭からシャンプーの匂いがほんのり香ってきた
気がついたら私は夢の中に潜り込んでいた
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舞姫桜乃鬼 - 面白かったです！内容もとても良くすごく気に入りました！続き楽しみに待っています！(^ο^) (2017年12月31日 23時) (
レス) id: 0564fd8680 (このIDを非表示/違反報告)
かりそめの蘇生(プロフ) - 面白かったです！続き楽しみにしてます！頑張って下さい！ (2017年11月24日 21時) (レス) id: 30c6595324 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みけねこ | 作成日時：2017年8月19日 23時
