物語六十頁 ページ13
(翼)
ゼンたちは私たち二人のことを話していた
イザナ殿下は私たちをここから追い出そうとしているのだろうか
ふっと白雪を見ると白雪は少し呼吸が荒れていた
『大丈夫か？』
そっと白雪の背中に手を回した
きっと白雪も同じことを考えている
オビ「お嬢さん？」
白雪「あ、そろそろ休憩終わるから戻らないと」
急に立ち上がる白雪に少し驚きながら私もゆっくり立った
三人はその場を後にした
白雪は浮かない顔をしている
さっきの話で色々考えているのだろう。
わたしも同じだ。
白雪は薬室に行き
オビと私は木の上に登った
ーーーーー(オビ)ーーーーー
少しの沈黙を破ったのは翼嬢
『追い出されるのかー』
いつもと変わらない声
少し離れた枝に体育座りをしている翼嬢の背中は寂しそうだった
オビ「さっきの話は事実？」
『まぁ、そうだな。抜けているところもあるけど』
オビ「抜けてるところ？」
『うん。』
そのあることは口にはしないと悟って聞くことはやめた
『白雪は、大丈夫かな』
オビ「お嬢さんならきっと大丈夫ですよ」
『だといいが、、
白雪は考えすぎるから心配だ。
追い詰めなきゃいいけど…』
翼嬢は相変わらずお嬢さんの事ばかりだ
いつも自分を後回しにして考えない
少しは自分のことも考えればいいのに
『追い出すなら、わたしだけでいい
白雪はちゃんと試験を受けてここにいる。なのに追い出されるなんて絶対におかしい。』
悔しそうに体に力を入れてさらに丸くなる
オビ「お嬢さんの事が一番ってことかー」
『当たり前だ。わたしの命の恩人でわたしの生きる意味だ。』
オビ「その生きる意味って本当にお嬢さんのためになってる？」
ばさっ
『当たり前だろう。わたしはずっと白雪を一番に考えて行動してきた。』
気がついたら目の前に翼嬢の顔があった
その顔はすごく暗かった
目の光が薄れている
オビ「お嬢さんは翼嬢が自分のために生きることを望んでる。」
翼嬢は下を向き小刻みに震えている
『それは、本当か？本人が言っていたのか？』
オビ「もちろんですよ。翼嬢には嘘はつきません」
『そうか、。わかった。ありがとう。』
翼は寂しそうな顔をして何処かへ行ってしまった
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舞姫桜乃鬼 - 面白かったです！内容もとても良くすごく気に入りました！続き楽しみに待っています！(^ο^) (2017年12月31日 23時) (
レス) id: 0564fd8680 (このIDを非表示/違反報告)
かりそめの蘇生(プロフ) - 面白かったです！続き楽しみにしてます！頑張って下さい！ (2017年11月24日 21時) (レス) id: 30c6595324 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みけねこ | 作成日時：2017年8月19日 23時
