【僕のヒーローアカデミア】フタリシズカ (ページ12)

今日:1 hit、昨日:7 hit、合計:6,166 hit

・ページ12

「お父さん。今度の休み、瀬古杜岳に来てよ。」

燈矢くんは仕事帰りのお父さんにそう声をかけた。私は無意識に燈矢くんと繋いだ手の力を強めた。お父さんはそれを聞くなり振り向いて燈矢くんの服を勢いよく捲った。そしてお腹に残る火傷の跡を確認したかと思えば、直様私の服も捲って凍傷の跡を見やった。

「おまえら、まだ……！！」

「すごい事になったんだ、必ず来て！！」

『焦凍くんにも到達出来るかもしれないの！オールマイトにだって負けないようになるかもしれないの！！あれを見ればお父さんだって私達のこと認めざるえなくなるから……！！！』

「俺達をつくって良かったって思うから！！」

感情に任せた言葉がつらつらと溢れる。何故か涙が出てきた。お父さん。私は諦めたんだからさ……いい加減お父さんも諦めて、こっちを見てよ！
一度灯された燈はどんなに寒冷で特大の氷塊にだって消せなかったんだから。

・→←・