Connect a song (ページ7)

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そう思いながら後ろをチラッと振り向くと
私があからさまにソワソワしているのが
伝わっていたのか
思いっきり目が合い、挙動不審になる私

テソン｢え…｣

やばい、今韓国語だけどえって聞こえた
不審者と思われてる…
私はその場から全力で逃げようと足を前にだそうとした瞬間

テソン『I love you 囁いても届かない』

え…思いもしない日本語と
小さく私にもかすかに聞こえる程度だが
音に乗った歌詞が風に漂う

私は歌ったことに反応したのではなく
その歌詞の内容に足を止めてしまった

テソン『I need you 消えそうな声で』

そんなはずない
そんな、テソン君が知ってるわけない
でも足が動かない

何故ならその歌は
私が恥ずかしながらテソン君を思って
書いた歌なのだから

これは私がBIGBANGを知って
テソン君に恋をしてしまった気持ちを
2年前くらいに歌詞に起こして、歌った歌だ
もちろんテソン君への気持ちだが
ファンの方はそう思って聞いてるわけじゃないと思う

そんなのはどうでもよくて
なんで知ってるのかってこと

韓国にも韓国版として私が投稿している
投稿サイトがあるのはあるが
そもそも一般人のしかもそれほど有名なわけでもない
しかも日本語の私の曲を知るなんて無理に等しい

なんでなんで…

只今超絶パニック中

キム｢すみません、立ち止まらないでください｣

突然聞こえたキムさんの声でハッと我に戻る

『あ、すみません』

韓国語で言えるはずの言葉も咄嗟に日本語になる
一気に血が巡ったような感覚になると
足がようやく動いた

テソン『あ！待って下さい！』

私はキムさんにペコペコすると
後ろで何か発した声にも気付かず
歩みを続けた

テソン『Aさん！』

無心で歩いていると突然私の名前を呼ばれ
反射的に振り向く

そこには私を見つめる最愛の人が立っていた
本物なんだ…よね？

テソン『切なくなる気持ちに名前を付けて
私はここにいます見つけ出して』

今度は音のないセリフのような言い方で
私に話しかけるように言う

何もかもが急すぎて謎過ぎて
日本語なのに頭がついていけてない
不思議と声も出ない

テソン『Aさん…ですよね？』

改めて私の名前を呟くその人は
紛れもなくあのBIGBANGのテソン君で
少し驚いたような顔も愛おしい
私の大好きな人

『ど、どうして』

思いっきり日本人丸出しの反応する私
今この場で起こっていることの整理ができず
私は何から突っ込んでいいのかもわからない