合作！ネタい手短編集！ (ページ5)

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side:A

うらたんがいつも一緒に帰るのにどこかに向かってたからついていったら…

う「どんな思いでAがお前見てると思ってんだ！」

『…っ！』

着いたのは夕日がよく見える屋上で。

でも今日の空は生憎曇り空だった。

う「なんであんなこと言ったんだ！！」

もういい、もう十分だからやめて！

ぷ「うるさい！！僕だって好きであんな酷いこと言ったわけじゃないんだ！！」

はじめて聞く、ぷすの本気で怒ってる声。

ぷす、私が嫌だからアレ言ったんじゃないの？

ぷ「…うらたんも知ってるでしょ？僕が音楽の道に進んだせいで嫌がらせを受けてたこと。」

う「…！！」

ぷ「僕に対することなら良かった。別にほっておけばいいし。でも…」

ぷ「ターゲットは一緒にいるAにもなったんだ。」

…確かに一時期突然呼び出されて殴られてぷすがたすけてくれて…ってのはあった。

ぷすが私に何かあるたびやった相手をボコボコにするから、岡山のDQNって言われてたっけ。

ぷ「でも僕が相手をボコるだけじゃAへの嫌がらせは収まらなかった。」

う「………」

ぷ「だからあの日決めたんだ。関わらないようにすれば、被害が及ばない。なら、縁をこっちから切っちゃおうって。」

『……グスッ…うっ…』

知らなかった。

今までただただえんをきってきたぷすを恨んでたけど…

私のためを思ってだったんだ。アレは全部。

私は情けなさで涙が止まらなかった。

嗚咽を押し殺して、ドアの前の階段でただただ涙を拭いた。

う「…でてこいよ、A。いるんだろ？」

嗚咽を押し殺し切れていなかったのか、うらたんに呼ばれてしまった。

ぷ「…！？A…！！」

う「ぷす、気持ち、ちゃんと伝えてやれ。じゃあな」

うらたんがぷすになにかいいのこして、屋上を去った。

私たちの間に流れる、ピリピリとした沈黙と生温い風。

これほどに最悪な空気はないと思う。

ぷ「あのさ…今まで騙してて…ごめん！！…僕、Aが好きだ。付き合ってください！」

『…っ////こちらこそ！』

雲がなくなり、空はあの時のように真っ赤の染まった。

生ぬるい風も、心地よく肌を撫でる涼しい風へ変わっている。

さっきとは違う、ちょうど良い沈黙が、私たちを包み込んだ。