検索窓
今日:4 hit、昨日:5 hit、合計:23,286 hit

奇妙な決まり事 ページ34

起きたのは、午前の十時だった。


Aはけたたましい携帯の呼び出し音の
ために、無理やり起こされた。



あのあと気まずくなってしまって、勝手に一人で寝てしまったのだ。



『はい、大下です、』


「ああセンセイ!俺です俺、人見広介ですよ!
今日はセンセイに云いたいことがあって電話
かけたんです」



『嗚呼広介さん。一体どうしましたか』



広「実は俺、云い忘れてたことがあったん
です。結構大切だから…」



隣で、今し方起きてきた乱歩が、興味ありげにAを見ている。


いつもならこの時間にはAがいないはずなので、少し驚いたようだった。



『ええ、なんですか。メモの準備はできてい
ますよ』


広「用意周到だな…いいですか、いきますよ、


一つ、自分が元いた場所のことを、深く話してはならない。

一つ、島のものを許可なく持ち帰ってはなら
ない。

一つ、もてなしをやけにしてはならない。

一つ、島民に嘘をついてはならない。もし嘘をついたのなら、嘘をついたことを云ってはならない」




『なんですか、それ』


広「島の決まりです」


『は、はぁ?』



広「変な決まり事ですよねぇ、でも、守んないと、ひどい目に遭うらしいですから。一番大切なのは、最後の嘘つくなっていうやつです。
そ、そうゆうわけで、頑張ってください、俺、
大学で講義があるんで…」


『え?あっちょっと_____』



まるで他人事のようにほっぽりだして、彼は
電話をプッツリと切ってしまった。


携帯の画面には通信終了の印が呑気に浮かんでいる。


ふうとため息をついたとき、隣にいた乱歩が、ニュッと入ってきた。


乱「え?如何したの?」



『依頼の電話』


すると彼は依頼かぁと呟いて、そしてまた
ニヤッと笑った。



乱「ねぇそれ、僕もついてっていい?」



『…選択肢は?』



乱「いいよ、もちろん、仕方ないなぁ」



『…はぁ…手出しをしないならいい』


乱「やったぁ!」



乱歩は満面の笑みを浮かべて、両手をいっぱいに広げて見せた。


積み上げられていた本が、一冊、どさりと床に落ちた。


ばらりと広げられた紙面には、隙間なく文字が印刷されていた。


なんだか妙に、恐ろしく感じた。

感謝とお詫び(お話じゃないです!)→←【番外編 其の五】素敵な誕生日をあなたに


  • 金 運: ★☆☆☆☆
  • 恋愛運: ★★★☆☆
  • 健康運: ★★★★★
  • 全体運: ★★★☆☆

ラッキーアイテム

太宰さんの包帯

ラッキーカラー

あずきいろ

おみくじ

おみくじ結果は「末凶」でした!


目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (32 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
25人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

丸ノ内マルフォイ - 闇川幽鬼さん» おお!とても丁寧なご説明、ありがとうございます!もう絶対教えてくれる人とかいないだろとか思ってたんで、とてつもなく嬉しいです!これからも更新頑張っていきますので、何卒宜しくお願いします! (2019年9月5日 22時) (レス) id: f3401d0768 (このIDを非表示/違反報告)
闇川幽鬼 - 次に貼り方は貼りたい場所を長押しすると上に「ペースト」という文字が出ます。それを押してコピー完了・・・だと思います。・・・説明下手ですいません。分からない所があれば言って下さい。上手く説明出来るか分かりませんが頑張ります。 (2019年9月4日 23時) (レス) id: 56867ea8da (このIDを非表示/違反報告)
闇川幽鬼 - いつも楽しく見させて貰ってます。URLの貼り方は貼りたい文字を長押しすると青い枠?が出てきます。枠の青い丸を長押しスライドさせて貼りつけたいURLを選択します。上に「コピー」という文字が出ます。それを押してコピー完了! (2019年9月4日 23時) (レス) id: 56867ea8da (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:丸ノ内マルフォイ | 作者ホームページ:http://subetenohazimari  
作成日時:2019年8月14日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。