奇妙な決まり事 ページ34
起きたのは、午前の十時だった。
Aはけたたましい携帯の呼び出し音の
ために、無理やり起こされた。
あのあと気まずくなってしまって、勝手に一人で寝てしまったのだ。
『はい、大下です、』
「ああセンセイ!俺です俺、人見広介ですよ!
今日はセンセイに云いたいことがあって電話
かけたんです」
『嗚呼広介さん。一体どうしましたか』
広「実は俺、云い忘れてたことがあったん
です。結構大切だから…」
隣で、今し方起きてきた乱歩が、興味ありげにAを見ている。
いつもならこの時間にはAがいないはずなので、少し驚いたようだった。
『ええ、なんですか。メモの準備はできてい
ますよ』
広「用意周到だな…いいですか、いきますよ、
一つ、自分が元いた場所のことを、深く話してはならない。
一つ、島のものを許可なく持ち帰ってはなら
ない。
一つ、もてなしをやけにしてはならない。
一つ、島民に嘘をついてはならない。もし嘘をついたのなら、嘘をついたことを云ってはならない」
『なんですか、それ』
広「島の決まりです」
『は、はぁ?』
広「変な決まり事ですよねぇ、でも、守んないと、ひどい目に遭うらしいですから。一番大切なのは、最後の嘘つくなっていうやつです。
そ、そうゆうわけで、頑張ってください、俺、
大学で講義があるんで…」
『え?あっちょっと_____』
まるで他人事のようにほっぽりだして、彼は
電話をプッツリと切ってしまった。
携帯の画面には通信終了の印が呑気に浮かんでいる。
ふうとため息をついたとき、隣にいた乱歩が、ニュッと入ってきた。
乱「え?如何したの?」
『依頼の電話』
すると彼は依頼かぁと呟いて、そしてまた
ニヤッと笑った。
乱「ねぇそれ、僕もついてっていい?」
『…選択肢は?』
乱「いいよ、もちろん、仕方ないなぁ」
『…はぁ…手出しをしないならいい』
乱「やったぁ!」
乱歩は満面の笑みを浮かべて、両手をいっぱいに広げて見せた。
積み上げられていた本が、一冊、どさりと床に落ちた。
ばらりと広げられた紙面には、隙間なく文字が印刷されていた。
なんだか妙に、恐ろしく感じた。
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丸ノ内マルフォイ - 闇川幽鬼さん» おお!とても丁寧なご説明、ありがとうございます!もう絶対教えてくれる人とかいないだろとか思ってたんで、とてつもなく嬉しいです!これからも更新頑張っていきますので、何卒宜しくお願いします! (2019年9月5日 22時) (レス) id: f3401d0768 (このIDを非表示/違反報告)
闇川幽鬼 - 次に貼り方は貼りたい場所を長押しすると上に「ペースト」という文字が出ます。それを押してコピー完了・・・だと思います。・・・説明下手ですいません。分からない所があれば言って下さい。上手く説明出来るか分かりませんが頑張ります。 (2019年9月4日 23時) (レス) id: 56867ea8da (このIDを非表示/違反報告)
闇川幽鬼 - いつも楽しく見させて貰ってます。URLの貼り方は貼りたい文字を長押しすると青い枠?が出てきます。枠の青い丸を長押しスライドさせて貼りつけたいURLを選択します。上に「コピー」という文字が出ます。それを押してコピー完了! (2019年9月4日 23時) (レス) id: 56867ea8da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:丸ノ内マルフォイ | 作者ホームページ:http://subetenohazimari
作成日時:2019年8月14日 23時