染める白、染まる黒(白黒無常)(切甘) ページ25
※人によっては納得いかないかもしれない白黒無常の設定ですので、ご注意ください。
ずっと前に気付いた事だ。
「謝必安、今日も髪の毛結ってもらうのお願いしてもいいですか？」
「えぇ、喜んで」
謝必安はAを好いていて、Aも謝必安を想っている。
自身の憶測でしかない事だが 彼等の普段のやり取りや彼女の表情から導き出した予想が外れているとは思えない。
いっその事、外れていれば良いものをと思ってしまう自分は謝必安同様、彼女を想い人としているのだと自覚してしまうのが毎日だ。
「Aさん、髪が以前より滑らかですね」
「シャンプー変えたんですよ、どうですかね？」
「とても良いと思いますよ。お綺麗です」
謝必安が言葉をかけるとAは頬を紅に染め、「ありがとうございます」と礼を言う。
謝必安に褒めて貰って乙女心から嬉しいのだろう。
何故、この言葉をかける相手が俺ではないのか。
俺が同じ言葉を言ったら、全く同じ様に照れながら礼を言ってくれるのか。
表に出れず此方からただ眺める事しか出来ない俺に、何が出来ようか。
「はい、出来ましたよ」
「ありがとうございます！やっぱ謝必安さんと同じ三つ編みが好きです」
「嬉しい事を言ってくれますね」
「謝必安さんの事、大好きですもの」
突然の告白の言葉に流石の謝必安も同様していたが、直ぐにいつもの調子に戻った。
だが、内側にいる俺は分かっている。
謝必安の心臓の鼓動は、いつもよりも激しく動き 落ち着きなんてものはありはしない。
ポーカーフェイスとやらを貫くつもりだろうが、悲しい事に俺には全部分かってしまう。
「…………A」
次に謝必安がとりたい行動も、Aに対してしたい事も、全て、全て分かってしまう。
だが、謝必安は俺よりも行動力も無ければ度胸も無い。
謝必安の背中を押す事を言い訳に、俺は彼の行動のきっかけとなってやった。
「……謝必安さん？」
彼女の頬に手を添えて、ゆっくりと接吻をする。
今は表に出ていない事をいい事に、自身の欲望を出す様に、彼女の口内を少し乱暴に荒らした。
「っー、謝必安、さん」
唇を離し 息を切らしたAの口から出た名前に、どうしようもなく悲しくなった。
染める白、染まる黒
(この恋のなんと虚しき事か)
振り回されるのも一興(魔トカゲ)(甘)(海老様リク)→←エンドロールをもう一度(占い師)(悲)
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刹那 - 面白かったです!もし宜しかったら曲芸師のを読んでみたいです！よろしくお願いします (2019年9月21日 3時) (
レス) id: 546156cbf5 (このIDを非表示/違反報告)
あおい(プロフ) - リクエスト失礼します…！宜しければオフェンス君のが読みたいです…>< (2019年9月14日 15時) (レス) id: a15a9a8ce2 (このIDを非表示/違反報告)
ニラ - はじめまして！いつも楽しみに見させてもらっています！リクエストでイライとノートンの劇甘を見てみたいです...！ (2019年8月29日 23時) (レス) id: 1e970fa705 (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - ほわいとさん» 読んで下さりありがとうございます！ロビー君に対しての個人的な願望を文字に起こしたものですが、キュンときていただけたようで良かったです！こちらこそありがとうございます！ (2019年8月25日 1時) (レス) id: ec6a05673d (このIDを非表示/違反報告)
ほわいと - 新作読みました…！かわいすぎてもうニヤけが止まらなかったです！子供らしくもありつつ男らしくもあるロビーくんにキュンときました笑ありがとうございました！ (2019年8月25日 1時) (レス) id: 2392930ced (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あき | 作成日時：2019年2月12日 23時
