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今にも泣き出しそうなリドルに、トレイが眉を潜めルシアに厳しい目を向ける。




「ルシア。言い過ぎだ。何でそんな言い方をする?」




「トレイ、お前はローズハートに甘すぎる。お前はこいつの保護者かなんかなのかよ」




「……そういう問題じゃない。俺はもっと言い方を考えるべきだと言っているんだよ」




トレイの言葉に、ルシアは嘲笑した。




「へぇ、オブラートに優しく包んで伝えろって?言っとくけどな、お前がそんなんだからこいつはいつまで経っても我儘なガキのままなんだ。……覚えておけよトレイ。俺はこういう甘ったれた奴が一番嫌いだ」




……どうしたのだろうか。




静かに言葉を紡いでいるけれど、トレイとリドルに対して酷く苛立っているのが分かる。




吐き出す言葉もナイフのようで、錆びたそれは傷口に毒をぬりこむ。




こんなルシアは、見たことがない。




『……ルシア?』




不安になって声をかけると、ルシアはハッとしたようにこちらを見て、居心地が悪そうに目を逸らした。




……一瞬だけ静寂が漂った、その空気を、






「______おや?お取り込み中かな?」






一つの陽気な声が、切り裂く。




その人は上から降ってきて、軽やかに地面に着地した。






『………ルークさん』






驚きに、あんぐりと口が開く。




目を擦ろうとも、揺れる金髪は見間違えようもない。




唐突に現れたその狩人は、私たちに背を向けて、一番厄介だろうオクタヴィネルと対峙する。




「やあ!ボンソワール、マダム・ノワール。君に相応しい艶やかな夜だね!」




振り返ってニコリと笑うルークに、理解が追いつかない。




いやだって、ここで彼が加勢してくれるとは思わないだろう。




「……ウミネコ君さぁ……まぁた邪魔するわけぇ?」




「ここまで来ると、僕も苛立ちを隠さずにはいられません……ね?」




ビキビキと空気を軋ませるオクタヴィネルの面々に、ルークは大袈裟に頭を振る。




「私は月の女神たる彼女に自由でいて欲しいだけさ。無論彼女のことは私も憎からず想っているけれど、彼女は鳥籠の鳥より自由に羽ばたく姿が美しい」




そんな芝居がかった彼に殺気を溢れ出させる三人に、ルークはニヤリと妖しく微笑んだ。




「トレビアン!なんて素晴らしい殺気だ……思わず狩りたくなってしまうね」

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麗夜 - 最高です…!!ツイステキャラみんな好きなんですが、ルシア君が出てきてから一瞬で心臓に矢がこう…トスッと(?)、先の展開がまったく読めくて、最後までドキドキしましたが、ラストシーンの夢主ちゃんとルシア君が……!!ハピエンが欲しいです、長文失礼しました (11月24日 22時) (レス) id: 15566df1e2 (このIDを非表示/違反報告)
かな - 好きです。ハッピーエンドを下さい (9月3日 21時) (レス) id: 3a2d829bf4 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ルシアァァァァァァ!!!!ガチ泣きしました好きです。 (5月26日 21時) (レス) @page16 id: 699f0917a9 (このIDを非表示/違反報告)
- 泣きました。好きです (2022年12月26日 19時) (レス) @page16 id: de2d7f656a (このIDを非表示/違反報告)
にゃん丸 - とても良かったです!本当に感動とドキドキさが凄かったです。素晴らしい作品をありがとうございます!。゚(゚´Д`゚)゚。 (2022年12月3日 9時) (レス) @page16 id: 397365c42d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:白桜 | 作成日時:2020年10月17日 18時

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