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「約束していると言っているだろう？」
えー、少しずつルークの苛立ちが露わになって参りましたー。
相変わらず笑顔なのが半端なく怖いです。
「約束というならばこちらも同じことが言えますが。何故後から来たルークさんに譲らなくてはいけないのですか」
「……ふむ、埒があかないとはこういうことかな？私が先に約束を取り付けたと言っているのだけど」
あーここ寒いなー。
アズールとルークがさっきから論争をしているんだけど、もうどっちでもいいから早く終わって欲しい。
……あ、そうだ。
これ、私がフロイドに捕まってるから話が拗れているのであって、このウツボから抜け出せばルークが私のこと持ち去ってくれるのでは。
可能性は少ないけど、賭けよう。ここで吹雪に野ざらしになるよりはマシだ。
よし、まずはフロイドの気を引く！
『フロイドさん、フロイドさん』
「なぁにぃフグちゃん。オレらの寮に行く？」
フロイドの言葉にぐりんとこちらに目を向けたルークさん。おおいいぞ、ついでにルークの気も引けた。
『あのですね、あそこにさっきから困ってる監督生がいるのですが』
「は？マジ？」
どこどこ、と真剣な顔になって監督生を探すフロイド。アズールとジェイドも、私とルークから目を離して思わず周りを見渡す。
……ルークだけが、サッと一瞬辺りを見回したあと、我が意を得たりとばかりに笑った。
『もっとあっちです。結構遠くですよ、すみませんがちょっと時間がないので離してもらっても？』
「わかった〜」
その腕を叩いて頼めば、あっさりと腕を外してくれるフロイド。
_____よし！
「いけません、フロイド！」
ジェイドがハッと気がついたように叫ぶがもう遅い。
私がニヤリと笑った時には、私は既にルークに抱え上げられて箒にまたがっていた。
「あっ……！」
三人が驚いたように見上げる姿に、後ろのルークが楽しげに笑う。
「流石だね、マダム・ノワール！見事な知謀だ！」
『いえいえ、気づいたルークさんも中々だと思いますよ』
本当に。あれだけのヒントで気づけたのは凄い。
監督生が困っているというのは勿論嘘。
目がいいルークなら、アズール達よりも先に嘘ということが分かるだろうと。
そして嘘ということが分かれば、私がフロイド達を騙そうとしていることが分かる。
流石ルーク、安定の察しの良さだ。
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みかん(プロフ) - ルシア君ﾏｼﾞﾃ好きぃ…。天才ですか！？ (2022年12月18日 23時) (
レス) id: 35aefc2ecc (このIDを非表示/違反報告)
美咲(プロフ) - マジ、ルシア君殺さないでぇ……。まだ、続き見てないけど…。まだ、先見てないのに号泣すぎてやばい。。 (2020年10月25日 22時) (レス) id: f6fdf86c66 (このIDを非表示/違反報告)
アホの化身 - 君が泣くなら私も泣く、ってどうゆう脅しよ。 (2020年10月18日 15時) (レス) id: 62410cc231 (このIDを非表示/違反報告)
ラム - 夢主人公のイメージイラストが見てみたいです (2020年10月16日 17時) (レス) id: 2a665cb182 (このIDを非表示/違反報告)
Airu(プロフ) - 53話マジックペンではなくマジカルペンでは？ (2020年10月14日 11時) (レス) id: a37b93bc71 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白桜 | 作成日時：2020年9月3日 21時
