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「これは、」
ルシアから貰ったネックレスを襟元から引っ張り出すと、ヴィルと私の手元を覗きこんだルークが絶句した。
『え、なんすか？何かこのネックレスにあるんですか？』
ヴィルはしばらく固まっていたけど、やがてゆるゆると首を振って疲れたように頭に手を当てた。
ルークも真剣な表情になって、何かを考え込んでいる。
「……」
「……」
『……』
え、何この沈黙。
居た堪れなくてソワソワとしていたら、見かねたようにヴィルが呆れた顔つきでこちらを見た。
「少しは落ち着きなさい。……一つ聞きたいのだけど、アンタ、それを“ルシアから直接”貰ったのよね？」
『あ、はい。なんか夜作ったって言ってました』
「……夜作った、ね。……それが本当なら、これはとんでもないことだわ」
なんだか真剣な顔で、ネックレスを凝視するヴィル。困惑する私に、ヴィルはそっと視線をこちらに向けた。
何故だろう。美しいものが大好きなはずの彼らが、このネックレスに一切触れようとしていないように見える。
「いい？覚えておきなさい。このネックレスは、ある一族だけが作ることのできるアーティファクトよ。魔術の粋を集めて作られた、他の者には理解することさえ不可能な逸物。どんなに高貴な王族でも、直接触れることさえ躊躇う。私たちのような一般人じゃあ、まずお目にかかることさえないわ」
『え、』
突然与えられた情報に、頭がこんがらがる。
ある一族だけが作ることのできるアーティファクト？
そんなもの、ここにあるわけがない。
「その薄らと浮かび上がる金の羽の紋章が証拠さ。かの一族が作るアーティファクトには、必ず彼らの紋章である金羽が浮かび上がる。実物を見たことはないが、誰もが知る有名な紋章だ」
ルークが真顔でそう付け加える。
いや、そんなことを言われても。
「その金羽の紋章がある以上、なんらかの効果があるネックレスでしょう。私なんかには読み解くこともできないほど高度な魔術で編まれたアーティファクトだから、一体何かは分からないけれど」
『……ルシアは、通信機器だって言ってました』
「………通信機器、ね。この技術からして、それだけとは思えないけれど。……それにしても、ルシアがあの一族？家名が違うけれど、もしそうだったとしたらこの件は学園長絡みね」
とんとん、と顎に指を当ててヴィルが呟く。そんな彼に、私は一つの疑問をぶつけてみた。
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みかん(プロフ) - ルシア君ﾏｼﾞﾃ好きぃ…。天才ですか！？ (2022年12月18日 23時) (
レス) id: 35aefc2ecc (このIDを非表示/違反報告)
美咲(プロフ) - マジ、ルシア君殺さないでぇ……。まだ、続き見てないけど…。まだ、先見てないのに号泣すぎてやばい。。 (2020年10月25日 22時) (レス) id: f6fdf86c66 (このIDを非表示/違反報告)
アホの化身 - 君が泣くなら私も泣く、ってどうゆう脅しよ。 (2020年10月18日 15時) (レス) id: 62410cc231 (このIDを非表示/違反報告)
ラム - 夢主人公のイメージイラストが見てみたいです (2020年10月16日 17時) (レス) id: 2a665cb182 (このIDを非表示/違反報告)
Airu(プロフ) - 53話マジックペンではなくマジカルペンでは？ (2020年10月14日 11時) (レス) id: a37b93bc71 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白桜 | 作成日時：2020年9月3日 21時
